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キンメ用の”おもり”2015/12/15

小春日和の今朝、港に出ました。釣り人もいます。ただ、海上は多少、波立っているせいか漁船は殆ど係留されたままです。それでも、比較的大きな釣り船は何パイか出ているようです。

向井の漁師小屋で何か作業している人がいます。一見してわかる錘(おもり)の先にビニールテープで紐の輪を付けています。以前に見たことがある錘はもっと細いものでしたが、この錘は1本が1.8キロだそうで、手に持ってみると、かなり重いものでした。

この錘は仕掛けの先端に付けて海中に沈ませる役目。潮の流れに持っていかれないように仕掛けを安定させるわけです。潮の流れが急なときは、より重い錘が必要になります。逆に安定した状態なら、軽めの錘で済むことになります。

錘は時に岩に引っかかったりして回収できないことがあるそうです。その場合、仕掛けに繋いでいる部分はある程度の力で千切れる仕様で、肝腎な仕掛けに影響がないようにしてあります。仕掛けは現在は30本くらいで、従って錘の数も30本を用意します。

漁器具の一つとして釣り糸や釣り針などのようにこの錘を釣具店で扱っているのかと思ったら、そうではなく、例えば今手元にある錘は建材用の鉄筋で、その筋から手に入れたものだそうです。値段も想像したほどの高値ではありませんでした。


ところで、この方は釣り船の定栄丸のご主人。昭和7年生れで83歳。既に引退してご子息に任せています。代々の漁師だったのを、このご主人が釣り船の経営に乗り出したということでした。

私たちにお馴染みだった第7、第8の定栄丸も、今は第8だけが役場前の埠頭から姿を消しました。知人に聞いた話では第8は処分されたとか。ある時期船体が綺麗にお色直しされ、あらためて航行の出直しが期待されました。その後、下田港に係留されて商談がまとまり、沖縄の港で再スタートがきられることになったということです。新たな船出ですね。