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"むじな田の湯"探索2015/12/19

<洞川の堰堤 昔ここに「ひらなみの滝」があったという>
吉久保の谷に「むじな田」と言われる場所があり、昔そこに湯田があったと聞き、今朝はそこを探索してまいりました。結果は特定出来ませんでしたが、大体の位置は確認いたしました。

 

菖蒲田から流れ落ちる洞川と大川が合流する地点が字「水滴(みずたれ)」で、「むじな田」はその地域の下方、大川の右岸近くにあったと思われます。途中まで踏み跡はあり、その道が現在のミカン畑に通じる手前から川に向う辺りのようです。残念ながら、そこはブッシュが酷く突進する意欲を失わせる状態でした。
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そこを探検する前に、近くで農作業しておられた知人に訊きましたら、子供の頃に確かに人工物が存在したということでした。しかも、その湯がこの方のミカン畑を通って稲取観光ホテルにまで導管で繋がっていたと言います。

 

温度は沸かさなければならないほど低かったにしても、実際に営業用に提供されていたのです。「湯田の湯」そして「太田温泉」と並んで、「むじな田の湯」も、稲取温泉が名実ともに温泉地としてスタートする前の一時期を画した「湯」と言えると思います。

 

それから、現地の近くの畑で農家の若いご婦人が、そこにはヤグラが立っていたとも教えてくれました。ボーリングして開湯させたのですから、ヤグラの存在は納得できます。

 

今朝はついでに洞川の「ひらなみの滝」を撮影してきました。今は大きな堰堤が築かれて、その面影は全くありません。堰堤手前の左岸脇には、この辺に行者が小屋がけしたのではないかと思わせる平地がありました。あえてそこに立ち尽くし、いにしえに思いを馳せたのでした。