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巫女の舞2016/05/15

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“かご屋さん”の通りを港に向かって下って行くと、マイクの声が聞こえてきました。

「こちらは“宿”ですがー XXが来ましたので取りにきてくださあーい」

 

軽トラの荷台に大きな樽が二つ並び、いずれもホースが付いています。温泉か何かの配給みたいです。ご近所の人たちがバケツを持って集まってきました。近くの人に聞いてみたら、これは温泉でも水でもなく、消毒薬ということでした。

 

受け取った人の後についてゆくと、お宅のまわりに撒きはじめました。一度では足らず、また軽トラまで足を運んでいます。この消毒薬は町で用意したもので、近所の組の役員がもらい受けて、こうして配っているということでした。

 

これは町全体で年に春秋の2回行われるそうです。町の環境を常に清潔に保つことは町民の病気予防のためにも、観光地としてお客様を迎え入れるためにも大事なことです。何がきっかけで行われるようになったかは、どの方に聞いてもわかりませんでしたが、年配の方が物心がついたころには既に始まっていたと言いますから、戦前からのものでしょう。

 

 

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八幡小路から神社の境内に入ると、拝殿の明かりが点っていました。踊りの稽古をしているようです。先代宮司の奥様のお手本で子供たちが身振り手振りを真似ていました。手に榊のようなものを持っています。先ほど話を聞いたおばさんがちょうど参拝にきたので、聞いてみると、稲取の夏祭りが近づいてきたので練習しているとのこと。いわゆる巫女神楽、巫女舞です。男子はいませんでしたから、三番叟とは別のものなのでしょう。

 

ついでに、月の朔日と15日に神事があって、この方は15日に参拝に来るということでした。