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マニラ ― 2018/03/15
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昨日の平並HWの帰りにミカン畑から引きあげてくる農家の方に出会いました。何やら細長い葉っぱのような物を傍らに留めた軽トラの荷台に収めました。端午の節句に菖蒲湯に使う、あの菖蒲を大きくしたのに似ています。
これはマニラという植物だそうで、邪魔になって切った竹を束ねるために使うのだと言います。助手席に乗って待機していたおばあちゃんの話では、昔、子どもの頃にこれを水につけ小槌で叩いて繊維だけにし、よじってヒモにしたそうです。今はそこまではしないで、このまま使うとのこと。
帰宅して調べたら、マニラアサでヒットしました。ただし、画像を見ると、芭蕉のように幅のある葉っぱです。マニラアサはバショウ科バショウ属だそうですから成る程と思いますが、昨日の〝マニラ"は幅が細いのでマニラアサではないかも知れません。
そこでもう少し調べてみると、サイザルアサと言うのがあり、これがリュウゼツランに似て細い葉っぱです。やはり繊維にする植物で、こちらはメキシコなど中央アメリカが原産です。サイザルアサが正しいとしたら、戦前にフィリピンでマニラアサの栽培に従事した日本人が2万人もいたそうですから、麻のような繊維の名前として人口に膾炙していたこの名前を使ったとも考えられます。
いずれにしても、今はPPヒモなど手軽に手に入るヒモに依存せず、身近に植えたこの“マニラアサ”を今でも〝便宜的に”使っているこの農家の方に拍手したいと思います。
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