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八十八夜と五風十雨2018/05/02

シャリンバイ
<大川端のシャリンバイ この間、トベラが咲き出してから、やはり数日遅れでやっと咲き出した>

きょうは夏も近づく「八十八夜」で、茶摘みや種籾を蒔いたりする時期です。白井明大著「日本の七十二候を楽しむ――旧暦のある暮らし――」を開いたら、「八十八夜の忘れ霜」という言葉を見つけました。こんな時期でも、突然霜が降りてくることがあるから気をつけよ、ということですね。でも、昨今の天候は場所によっては30度を超すような所もあり、日差しも強く夏日を思わせるお天気が続いています。「青葉若葉に風薫る五月」を楽しみたいのに残念です。

また「五風十雨」という言葉の紹介もされてました。五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降るような順風満帆なお天気や物事の状態のことです。味わいのある言葉ですね。でも、五日続けて風が吹き十日続けて雨が降る、などと解釈すると、精神状態を疑われてしまいかねませんから気を付けませんとね。

笑いヨガのすすめ2018/05/08

ミヤコグサ

先日は奈良本の図書館で「笑いヨガ」が開催されました。笑いが健康に良いことは以前から言われてきたことで、常に苦虫をかみつぶしているより、笑っている方が気持ちの上でも体にも良いのは何となく理解できますね。そこでどんな体操なのか、どう笑うものなのか、見聞がてら参加してきました。

招かれた講師は奈良本の方で、参加したメンバーに最初から最後まで笑いをもたらしてくれました。しかも何らかの運動をした後のように汗をかき、爽快な気分で終わることが出来たのです。しかも、今回参加した大勢の方々が一緒になって笑いこけたなんて、素晴らしいではありませんか!

講師の方の説明によれば、この笑いヨガとは笑いの体操とヨガの呼吸法を合わせたもので、20年以上も前にインド人ドクターによって考案され、今では世界中に普及している健康体操なんだそうです。その効果は科学的に立証済みで、病気に対する免疫力の向上、脳トレにも有効と良いことづくめです。笑いは本来の自然の笑いは勿論、作り笑いでもOK。声をオナカから出して笑ったつもりになれば良いのです。

参加した皆さんは相変わらず女性が多く、男性は私と、同年配くらいの方の二人だけでした。男性諸氏も健康のためにバカになってやってみませんか。バカバカしい笑いの体操でも、酸素をたくさん取り入れることによって体中に活力がみなぎって来るのを実感すること間違いなしですよ。

「美を旅する」上原美術館2018/05/13


昨日は上原美術館を訪ねました。従来の上原近代美術館と仏教美術館とを併せて一つの美術館にしたうえで、去年の11月にリニューアルオープンして以来初めての訪問です。仏教館側の外観が少し変わり、受付が美術館側へ移動しました。

今回は特別に静岡県立美術館との共同開催で、「美を旅する」と銘打って、伊豆の平安時代の阿弥陀如来坐像や梅原龍三郎の富士山の絵から始めて、印象派の絵画を中心にさながら美を旅せるように巧みに企画された展示でした。このイベント期間中の土曜日だけに行われる館員の方のギャラリートークに期待して参加しただけに、思わぬ専門家の視点やユーモアたっぷりの解説に時を忘れて興じることが出来ました。

仏像ギャラリーではフロアの真ん中の列の陳列をやめて、両サイドの壁を背負った形にして、広々とした空間の中でゆったりと鑑賞出来るようになりました。数えきれない仏像彫刻が大日如来以下、体系的に並べられ、学習しやすくなっています。

美術館ではゴーギャンの初期の作品と円熟した作品が並んで、同じ人の作品かと見紛うほど印象的でした。県立静岡美術館の応援があったればこそです。今回の企画展は5月20日までの開催です。

ピンボケ写真2018/05/14

「雛の吊るし飾り祭り」でおなじみの「むかい庵」の前から伊豆大島が大きく見えます。海防の松と組み合わせた風景は一幅の絵そのもの。いつの間にか、記念写真の撮影用に大きな木枠が立てられましたが、これは角度から利島や港内の堤防を意識したもののようです。私が撮った大島の写真は相変わらずのピンボケ。

 

更に黒根の方へ歩いていたら、伊豆急のトンネル口近くで道路の幅員を測ったり海側の崖を覗き込んだりしている作業服姿の人を認めました。未だ20才台の若い男性です。追いついて何の目的か聞いてみると、東伊豆町の委託を受けて地形図を作成するための実測資料を収集しているとのことでした。東伊豆町全域の道路を踏査しなければならないので大変な作業です。東京の地図作成会社の社員とのことでした。どんな地形図ができるのかな?

 

それから黒根の坂にさしかかり、トモロ岬のカグラ岩を撮影。この写真も肝心のカグラ岩がピンボケ。現在散歩に使っているこのカメラは二年前に購入したコンパクトカメラで、シャープな写真が撮れていたのに今年3月頃でしたか、うっかり路上に落としてからはピンボケばかり。落としたとき、電源を入れてもレンズの筐体が伸びて来ず、完全にアウトかと覚悟しました。ところが、無理やり引っ張り出したら、電源を入れて正常に動作するようになったのです。その上、時々ですが、しっかりした写真も撮れるので未練が残って今でも使用しているというわけです。例えば先週の金曜日に撮った写真は、少し離れた樹上のタイワンリスを標的にして一眼レフでも撮れたことが無い私としては先ず先ずの出来でした。

タイワンリス

 

今朝はその後、黒根の坂を上がり唐沢~稲取高校経由で帰宅しました。約1時間の散歩でした。




伊東市の池地区散策2018/05/15

<本堂から大室山が見える>

伊東の矢筈山(やはずやま)に登ったのは、伊豆に来て半年後の5月と6月でした。登山道は整備されてなく、低山とは言えスリル満点の山でした。最初は鹿路庭峠から、二回目は南麓の池集落からそれぞれ往復しています。その池地区について、池歴史研究『史の会』がこのほど郷土史を写真でまとめ、小冊子にして発行したというニュースが51日の伊豆新聞に載りました。そこで本日伊豆高原へ行ってまいりました。

 

伊豆高原駅からバスに乗りバス停「池」で降りたところに「生涯学習センター池会館」があります。ここで目的の小冊子が手に入りました。無料にしてはもったいないほど立派な冊子です。職員の方に教えていただいた20162月発行の別の小冊子も大変参考になりました。

 

早速、近くの龍渓院から見学開始。看板がある径に入れば、突き当りに瀟洒な観音堂があり、その手前に巡礼塔などが並んで、その先に山門、そして右手に池がありました。静かな庭園の佇まいです。立派な山門をくぐって本堂の前に立ち合掌。このお寺には赤牛の話が民話として残っています。

 

龍渓院の前身である福泉寺は無住の寺で、修行者が泊りに来る度に生きて帰らぬ人となっていた。その話を聞いたある僧が泊まり込みました。その夜、絶世の美女が現れ、泣きを入れます。前世の因縁か、人を殺してしまう宿縁を背負っていると。そこでこの僧侶はある仏法を説いて聞かせました。すると、みるみる彼女の姿が化身して赤牛になり、そのまま成仏したという。これを知った村人たちの願いによって彼の僧侶は現在の龍渓院を開山した。福泉院の本尊、十一面観音はその後、龍渓院に移され、また、赤牛の位牌が龍渓院の観音堂に収められているそうです。

 

赤牛伝説は他にも一碧湖と池の平にもあるそうです。

一碧湖の話;一碧湖の主、赤牛が数々の悪さをしていました。ある時、ある寺の和尚が湖の真ん中にある小島に乗り込み、そこで法華経を読経して赤牛を封じたと言う話。この小島は現在、経島と呼ばれているそうです。

 

池の平の話;戸田と西浦の間の「さなぎ山」に池の平という所があって、昔は水を満々と湛えていた。この池に大蛇が棲んでいたが、ある時、赤牛に化けて池の端で寝ていたところ、通りかかった男に退治されてしまった。その後、この池の水は干上がってしまったという。

 

さて、龍渓院を訪ねた後は山神社に詣でました。(つづく)