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いつもの径で2019/05/08

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黒根の坂を下り、下の赤坂いろは坂を上がる4~50分のコース。

先ずは東浦路の国道出口の所でタイワンリスが電線を走る姿を目撃!近くなのに逃げようともしない。カメラを構えても撮影に応じるようだ。お蔭で少しは鑑賞に堪える写真が撮れたかな?

 

稲高の歩道橋を渡ったら、草むらの中を覗いていたご婦人がそこを離れて坂を上り始めた。ウツギの白い花(卯の花)だった。追いついて声を掛けたら、今度は足元の先の草むらの中を指さして、この葉っぱを知ってますか、と聞かれた。近寄ってよくよく見ると、おお、それはあのサルトリイバラだった。稲取ではフクダンバラと呼んでいる。

 

茎のような枝にトゲがあるでしょうと言うと、枝を持ち上げて、ありましたわと言いながら薄いブルーのサングラスの奥で目が笑っている。そして、熊本の“だごじる”をご存知かと言う。知らないと答えると、団子汁のことで、小麦粉を練った団子と一緒に肉や野菜を入れて煮たものだそうで、結構、全国に知られているとのこと。

 

この団子をこの葉っぱでくるんで食べるのが熊本流だそうだ。稲取では団子をこの葉っぱに載せて供する習わしがあると聞いたことがある。他にも関西でもこの葉を使うらしい。サルトリイバラは全国区並みの人気のある植物なのだ。久しぶりにフクダンバラを思い出させてくれたこのご婦人の故郷が熊本と言うことだった。今日は墓地の上の知人を訪ねた帰りだった。

 

唐沢で別れてから、坂を下って黒根へ。磯まで下りようかなと考えたが、パスしてテングサ館まで来たら、その横の駐車場にテングサが10畳ほどの広さに干してあった。これも久しぶりだ。去年復活して23度こんな光景を見たことがある。まだまだ以前のようには戻っていない。寂しい限りだ。

 

最後に、天王さんの坂で知り合いのオバチャンがミカン畑の下草を刈っていた。繁殖力の強いよく見る野草だが名前は知らない。オバチャンは子供の頃に茎を剥いて口に含んだものだと言う、芯にズイのような柔らかいのがあったが、別に甘くもなんともない代物で、昔おなかを空かせていた時代のことで、口に含んで飢えを忘れたものとのお話は同時代を経験した私どもにも共感できることだった。

 

急いで回る黒根一周はいつものことだが、今日は感じが違う散歩だった。




コメント

_ 岬石 ― 2019/05/10 06:17

サルトリイバラの葉は、私の故郷(岡山)では柏餅の葉の代わりに使っていて、5月5日近くなると、山に取りに行きました。大きくなって本当の柏餅の葉に、驚きました。
どちらの柏餅も永く食べてはいませんが、本当の柏餅と葉の香りが違っていた記憶があります。
サルトリイバラは土地土地で色々な呼び方があって、私の地方ではガメ(?)といったかな、サンキライといったり、検索すると色んな情報がネットでアップされていますよ。

_ inada ― 2019/05/11 10:42

私のいなかの神奈川県横須賀では柏の木には当時恵まれていたようで、他の木の葉を代用した例を聞いたことがありません。
岡山ではガメと呼ばれていたそうですが、確かにサルトリイバラの葉は柏葉と比べて小さくて丸っこいところと、茎にトゲがあるところなど、なるほどと思わせます。おもしろい呼び名ですね。私は葉の長さは違っても、葉の筋が縦に3本あるのが印象的でした。

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