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ひえい風 ― 2020/09/10
HMB荘のブンさんから電話が来た。
「ひえい風」という言葉、わかるかな?聞いたことがあるかな?」
彼は時々とんでもない話をいきなり持ってくる。それがちっとも嫌味でなく考えさせるものだから、当方としては有難い。勉強にもなるというものだ。
「落語の長屋の話じゃないけどね、昔の家は家並みは揃っていても軒と軒との間は適当に距離があったもので、夏にはその間から涼しい風(ひえい風)が入って来る。そこに縁台と団扇が登場して物語が生まれてくるわけさ」
つまり、ひえい風とは冷たい風、冷風のことだと言う。それも、夏の暑い時にふさわしい言葉だと。例によって見当違いの批判を懼れず言うならば、冷たい風は「ひゃっこい風」、そのひゃっこい,或いは「ひやい」が訛って「ひえい」になったのではないか。或いは、「冷えっぽい」風、即ち比較的冷たい風が話し言葉として短く「ひえい」に訛ったのでは?ちなみに「ひえい風」で検索しても該当するようなサイトは見つからなかった。
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