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スズメとのガマン比べ2020/09/15

もう一カ所の田圃にはMUの隠居さんの姿がありました。水回りのチェックが終わり、軽トラのキャビンで休憩しているところでした。たわわに実った稲穂は垂れて順調に育っているようです。彼は、「こんなもんをHCで買ってきて打ち上げるんだ」と言って、レジ袋の中から一本の花火を取り出した。


稲の生育が順調なら、あとは台風とスズメの対策です。2枚の田圃には真新しいネットが張ってあります。シカやイノシシ用なら電柵などで四方を固めればよいが、スズメは空から進入してくるので表面を覆う必要がある。ところがテキは大挙してやってくるので、その重みでネットの隙間から容易に嘴を入れることが出来る。確か、鳥獣保護法だかでカスミ網の使用は禁止になっているはずです。目的はコトリの捕獲ではないにしても、今使っている網より隙間の狭い網は使用できないことからすると頭の痛い問題です。

植えた品種はコシヒカリで、お宅で消費する分だけの収穫です。2枚の田圃は6畝と7畝、つまり1反3畝の広さだそうで、この網の費用が馬鹿にならない。しかし、出荷するわけではないから応分の費用以上を考えたくはないと思うのは当然です。市販のお米を買った方が割安ならば、苦労して収穫するのは馬鹿らしい話です。そんなわけで、あとはスズメとの忍耐・持久合戦です。

彼のところもミカン農家ですが、今のこの時期は消毒の仕事さえ終われば、時間の都合は何とかつくのでしょう。そこで、暇さえあれば、ここに来てスズメの当番をして彼らが飛来してきたら敢然と対処する、即ち花火をテキに向かって打ち上げるのです。その効果については聞き”おとし”してしまいましたが、来襲する回数は多分、減っているのではないかと思われます。

生業としての仕事が他にある以上、やはり合理化は必要です。彼は3種類の機械を導入して米の栽培を行っているそうです。先ずは田植え機、稲刈り機、そして脱穀機です。人手を借りずにしかも短時間でそれぞれの仕事を完遂するにはやはり、機械に頼るしかないということでした。

あとに残る問題は、やはり、スズメ対策です。今後、彼がどんな対策を生み出すか興味津々です。