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しろばんば文学碑探索2022/07/27

一昨日は滑沢渓谷を歩いたあと仲間の一人の案内で湯ヶ島へ足を伸ばし、井上靖の「しろばんば文学碑」を訪ねました。井上靖にゆかりの「上の家」の前で看板に目を向けていると、どこからともなくこの家の何代目かの当主という方が現れて子細な説明をしてくれました。

靖の子どもの頃は父が軍医で母と共に全国を巡っていた生活だったたことから、靖の曽祖父が建てたこの家は靖の母なな重の生家であり、祖父母以下、母の弟妹たちに混じって靖自身もこの家に住んだこともあり、お縫い婆さんとの土蔵暮らしの時にはこの家によく出入りしていました。

靖の住んだ土蔵はこの家の近くにあり、「しろばんば文学碑」として保存された庭園のような敷地の中にあったのですが、昭和5年に起きたM7.5の地震の被害で取り壊され現存していないのが残念です。
作品「しろばんば」に出て来る”しろばんば”の一節が刻まれています。この敷地内に土蔵があったそうです。

井上靖の「しろばんば」は奈良本の図書館から借りて読み、「わが母の記」は下田の市民文化会館で上映された映画を見るなどして、伊豆に来てはじめて近しい存在になりましたが、「氷壁」や「敦煌」などで以前から親しみは感じておりました。そのせいか、案内してくれた靖の血縁の方から「日本の文豪50選」の中に入っていないというのを聞いて驚きました。でも、ウェブで検索した結果ということなので、批評家や史家が選んだ評価ではないようです。湯ヶ島に来て彼の作品をあらためて読んでみたくなりました。


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