<><><><><><><><><><><><><><><><><><>

稲取アルプスにて2023/12/14


                 白い楕円内が「稲取アルプス」
稲取桟道橋から長坂に入って栄昌院経由で入谷道を詰めると、いつもは山の神様の前を通って細野高原へ向かうか、農免道路を下って見高入谷を目ざすか、或いは最近開通したヨカサカ柚久保道(ひらなみ街道)を行くかするのだが、きょうは少し短時間で切り上げようと、長坂の終点から稲取アルプスの景観を楽しんでヨシクボ道を下ろうと決めたのでした。

賽の神さま、庚申塔、句碑から「稲取アルプス」に入ったら、前方に老婆がカートを押しながらゆっくりと歩いているのに気が付きました。どうやら散歩しているらしい。足取りはしっかりしている。眼下に拡がる景観を楽しみながら老婆に追いつくと、どこかでお会いした方のようです。でも彼女は覚えていてくれました。私がどこでお会いしたか思い出せないでいると、先方は大洞(オオブラ)の谷で会って写真を撮ってくださったという。そして人を介して写真を届けてくれたと聞いてやっと思い出したのでした。

同じ方向へ歩きながらお年を聞くと、何と88才。さすがに畑仕事はやめたが、こうして散歩するのが日課だと言います。すると、後ろからまた一人老婆がやって来て、カートの老婆がこの方は90才だと教えてくれました。そちらはカートに頼ってはいません。頗る元気な方です。背嚢にはカマなど作業具が入っていて農作業するらしい。


                  白い楕円内はヨシクボ道
ヨシクボ道に来て農作業の老婆と別れ、カートの老婆がヨシクボ道を下ると聞いて驚きました。ヨシクボ道に最初の回り込む所が急な下り坂なのです。転んだら大変です。でも彼女はいつものコースだと言わんばかりに、それでもゆっくりと慎重に歩を進めています。「先に行ってください」と言われながらも私がグズグズ付き添うようにしていると、「この下の枝道の所で、車で帰ることになっているから」と聞き、お話をしながらではなく、一人のままで下った方が集中できるのだろうと勝手に解釈して、私はそれならと、別れて先を行くことにしたのでした。

90才の老婆が畑仕事、そして88才の老婆はカートを押しながら、或いはカートに頼りながらも急坂を下るなんて、普通には考えられない行動です。お二人とも老人パワーは”不滅”です!恐れ入りました。