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北川漁港にて2023/12/23

今週水曜日の北川歩きをまとめてみました。
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バス停北川は国道135号上にある。ここで降りたら工事人が数人たむろしていた。私たちは国道から直ぐに左手の枝道に入り国道のガード下に回り込んだ。ここにも同じように工事人の姿があった。傍らの看板に「橋梁工事」と書いてある。年末になると何となくせわしいが、街道沿いの立木伐採や電線の張替え工事など年の瀬が近づいてよく目にするようになった。 

さて、ガード下をくぐったら何はともあれ鹿島神社に参拝だ。イチョウの落ち葉が境内のあちらこちらに積もっている。友人が一週間遅かったようだと言ってから、イチョウは神社にふさわしいと呟いた。私も同感だ。ただ、東京の青山通りや神宮外苑のイチョウ並木を念頭に、この境内では実が見つからないので救われるとも。実は踏みつぶされると異臭が発生するから興覚めがするらしい。感覚が鋭い彼ならではの意見だ。長い石段の途中から海に向かってカメラのシャッターを切った。大鳥居の先に北川港の埠頭があり、埠頭の先には釣り人がいる。あそこまで行ってみよう。 

神社前の通りから港へ直接下りる道は前回歩いた時に確認済み。しかし今回は港の外れまで下り、伊豆急の北川駅への分岐を左に回り込んで港に下りた。北川は定置網が盛んで、港内の網やブイなどの置き場を通り過ぎる。沖合には定置網船が“いっぱい(1船)”だけ浮かんでいた。周りにブイが浮かんでいるのを見ると網が張ってあるのかも。北川唯一の堤防の壁に張り付けられている看板には第1種北川漁港 所在地 賀茂郡東伊豆町奈良本地先 管理者 東伊豆町 所管庁 水産庁 と書かれていた。第1種とは、ウィキペディアによると、「利用範囲が地元の漁業を主とするもの」と規定されている。

北川を急に歩いてみたくなったのには理由がある。ねこさい広場が改修されて彫刻家の重岡建治さんの作品とともにオープニングイベントが開かれた記事を伊豆新聞で読んだからだ。ねこさい広場はスーパー「ナカヤ」の前にあって、堤防の中にある船揚げ場を目の前にした広場だ。ここにテーブルと椅子が幾つか置かれるようになったのはムーンロードと名打って大々的にウリに出された数年前からである。なるほど、広場は更に一新されて木造の階段ベンチが設置され、その前に重岡さんの作品が置かれていた。ハート型がくり抜かれているのはムーンロードを意識してのものだろう。その部分に顔を入れて撮影するのも一興だ。それから、広場の横に広がった前縁には長いカウンターがセットされ、カップルで座れるベンチが幾つも内臓されていた。申し分なく配慮された広場である。 

暫くしてから前方の堤防に廻ってみた。突端で釣りをしていた二人は年配の方だった。ちょうど前方に浮かぶ定置網船に漁船が近づいて人が幾人か乗り移ったように見えたので網揚げでもするのかと、釣り人に聞いてみたが要領を得ない。定置網船のことを稲取では“ねこせ”と云うが、手前どもの挨拶に答えたのは手前にいる一人だけで、彼はその言葉を知らなかった。伊豆高原からちょいちょいここに来るという。友人がここではどんなものが釣れるか聞いたら、ブダイだと教えてくれた。それも35センチから40センチ位の大物だ。

彼も私どもと同じ“よそ者で”よそ者同士の話に移ってから、最後に「何か趣味を持たないとおかしくなるよ」といきなり言われた。多分、彼もこの釣りという趣味を深めることで生きがいを感じているのだろうと勝手に想像したのであった。私には釣りの趣味はないが、連れの友人は釣りも趣味の一つで、しかも若いころからお父上に手ほどきを受けてきた川釣りもやるマニアである。 

 有難いご意見を頂いたところでで邪魔を詫びて突堤から引き揚げ、その後はムーンロード遊歩道を歩くことにした。平日の昼間である。観光客らしいカップルにも何人か出会った。宿から出てきた人たちもいる。やがて「北川築城石公園」まで来てから、何となく歩き足りない思いで結局、ぼなき石”を友人に案内するのも悪くないだろうと、旧国道を大川まで歩くことにした。その後、海岸で休憩してから三島神社前からバスで帰宅。