クロカンコースの桜は? ― 2025/03/19
栄昌院~入谷道~入谷口~ ― 2025/03/17
大川の橋の袂に咲いた濃いピンク色の花びらが少し散り始めていました。サクラの木を前にして暫く呼吸を整えます。華やかな枝の背後には最近雨の日が多くなったことを証明するかのように大川の小堰堤を越えて流れ落ちる水が白いシブキをあげていました。この場所に立つと、決まって思い出すのが、T先生のミズバショウの話。桃野湿原に町の事業の一つとしてミズバショウを植えこんで尾瀬のような場所を具現しようという期待が、ある年の台風によって敢え無くもつぶされてしまったこと。この湿原の北側に下った所に野鳥観察舎が今尚残るミニ公園とともに先年亡くなられたT先生の思い出は尽きない。
一望閣を真下から見上げることが出来る細い急な坂を上がりきった場所は先に触れた変則十字路です。一望閣が営業していた当時は送迎バスがこの小峠を駐車場にしていたと聞きます。ここから一旦駅方面へ下ってすぐに右へ栄昌院方向に向かいます。この辺は大長坂で、その屋号のお宅のミカン畑が広がっています。ミカン畑の中でだいだい色のミカンを背景にポーズをとってくれた故N女史の笑顔が思い出されます。田代の台地に続く坂道の入口でこのミカン畑をもう一度振り返って暫し回想に耽ります。都会の生活からUターンして故郷の稲取に戻った幸せを彼女は話してくれました。
〇2さんのこと ― 2025/03/16
(田代の台地に上がりました)
実は、付近一帯を年中さらさらと流れている中川(熊が沢)で、ミカンの木の陰に〇2さんの姿を発見して心が動きました。チャンスだ!ミカン畑は南斜面に向かって山沿いに広く、小高い所から見渡すとバリカン山の直下が比較的長い間、だいだい色に染まって壮観です。今は道路際の収穫が終わり山際の一部が残っている程度となり、作業は多分、ミカンの木の剪定だと思われます。ご当主は〇さんですが、今や会社務めが定年を迎えた息子(〇2)さんに替わっているかも知れません。ここで親睦を深めるチャンスだと思ったのです。
先日、長坂を一望閣直下の変則4差路(私はここを“小峠”又は“肩”と呼んでいます)まで降りてきたとき、〇2さんにお会いしたことがありました。彼と同年配くらいの方と地面に座って歓談しているところでした。ところが、最初はどなたかとも分からず、長々と話を交わした後になって漸く〇2さんだと気が付いたのです。これまで幾度となくお会いしたことがあるのに。ただし、よくよくお話を交わしたのがその時が初めてだったのです。思うにいつも真面目一筋の方と思っていたのが、ざっくばらんに豪快に笑いながらお話をする好感の持てる方でした。
さて、ところがです。その折角のチャンスを反故にしてしまったのは、優柔不断な私の欠点!インタビューワーの資格なし!その時、私の心の動きは迷いに転じてしまったのです。今、悔やんでもあとの祭り。
そんな後悔の念にかられながら、大川にかかる橋の手前でHさんがちょうど軽トラに乗るところを捉えました。しかし、二言三言話しを交わしただけで私の方から通り過ぎてしまいました。気持ちの切り替えが出来なかったのです。またまた残念! つづく
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