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2キロの錘 ― 2011/02/09
<だいぶ形が出来てきた船揚場>
「つい最近まで3ハイあったんだがね。もう若い者にはかなわないから、古いのはヤメにしたんだよ」
つまり、ご自分が乗っていた船を廃船にしたということです。目の前に浮かぶ船が孫のもので、一番端に係留されているのが息子さんの船だそうです。稲取でも漁師の高齢化が進み、あと取りが役場や会社勤めをしているお宅にしてみれば垂涎の的です。
昨夜から今朝にかけて雨風で海は荒れ、殆どの漁船は岸に繋がれています。ただ、釣り船の姿だけがありません。船のなかで立ち働いているのは明日の出漁の準備をしているのでしょう。このオジサンも電動切断機を使って金棒の長さを揃えているところでした。
この金棒を何に使うのか訊いてみると、釣り糸の先に付けて重しにするのだと言います。この稲取では釣り糸一本に釣り針は50本以下にするのがキマリで、それ以上はつけられないそうです。
キンメがその糸に30も40も食らいつけば錘は軽量で済み、少ない場合は2キロもの錘が必要とのことでした。深海魚のキンメを釣るためのツールの一つでした。
<天王さんの大鳥居前の河津さくら>
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