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猫の気持ち2020/12/27

************** 鈴木文雄 作 *************

               さくら坂公園(熱川)
第4回 猫の祈り
 そのKさんが私のことを、「黒猫のミー」と題してブログに書いてくださったことを私は耳にしたことがあり、ありがとうと礼を言いたいと思います。そのお返しに「ねこ」の気持ちを書くことにしました。「ねこ」が人間に礼を言ったり思ったり、そんなことは出来ません。友人も心の優しい人で私は好きです。口のきけないものは態度で表す。それを感じてくれようが、そうでなかろうが、それは人間が思うことです。もの言わぬものほど人の気持ちがわかるもの。私は猫に生まれたことを幸いに思っています。人間に人格があるように、猫にもあるのです。口もきけない生きものが人間社会で生きてゆくのは難しいことですが、社会の一員として迷惑をかけないように生きてゆきたいといつも思っております。

 

 最近私は遠出が出来なくなり、近所まわりだけにしております。私は今人間社会に何かできることはないか、と考えたりしております。「ねこ」は猫だと人間は言いますけれど、近所では木造の家が多く二、三年前はネズミが多かったのですが、私が一人前になった今はいなくなりました。今思うことはこの家の人達が幸せになるように祈るだけです。それは、私を取りまく一人一人が幸せになってほしい心から、そう思っているのです。私は人間に世話になるだけの何のとりえもないただのネコです。口のきけないものほど、心は大きいと思います。人間社会の人達に、ありがとう、と言いたいです。



主人の友達2020/12/25

********* 鈴木文雄作 **********

        <熱川のさくら坂から前方に大島 12/25>

コネコの気持ち第3回  主人の友達

主人の一番の友達は苦労人のSさんです。一週間に三回ぐらい、私が玄関前で寝そべっていると「いるか?」と言って入ってきます。人情に通じ、何事にも寛大で心の広い思いやりのある方だと、家中の人は言っております。私は猫で口がきけないので、ただその人の顔を見ているだけです。じっと見ていると、その人の心がわかるような気がします。苦労人は生きている者の面倒を実によく見、心の優しい人だなと私はいつも思っています。猫でなかったら、こんな人と話がしたいと思います。

 私はこんな人達が来てくれるこの家が好きです。お坊さんも二、三人たまにはやって来ます。お坊さんは死人の面倒をよく見て下さいますが、死んだ人は何も申さないので、その辺、楽な稼業です。苦労人は実に世間のことを良く知り尽くし、生きた仏と言っても過言ではありません。猫である私も主人と同じ考えです。人間というやつは欲があり、実にやっかいな生きものです。気にくわぬと水をかけられたり、けとばされたり、あぶない所には近づかないようにしています。お坊さんも欲があり、お布施が少ないの高いのと言うことを少なからず聞いたことがあります。猫の世界では他の猫のことをこうしてやろう、ああしてやろうと言うことはありません。人間という動物は実にやっかいな生きものです。

 

主人の友達Kさんの話を良く聞きます。稲取生まれの人より稲取のことを良く知り尽し、ほんとうに研究熱心の学者のような人だと言っております。こんな人とも話が出来たらいいなと、猫の私はいつも思っています。Kさん、この旅館にときどき来てください。主人を通して私は話の出来ることを願っています。




飛んで火に入ったネコ?2020/12/24

************* 鈴木文雄 作 *************

第2回 お試し住宅にて

あれは二月の寒い日のことでした。

いつも十一時前には宿の主人が食事を作ってくださいます。今日は魚のオボロでしたが、あまり食欲もなく、ちょっと食べて残してしまいました。そして散歩に出て行き、「おためし住宅」の庭に行きましたら、お客様が泊まって帰ったあと、ボランティアの人が掃除に入り、私も何かと思って家の中に入ってあちこち見ている間にボランティアの人が鍵を掛けて帰ってしまい、私は取り残されてしまいました。

 

もうどうすることも出来ず、いつだれが来るとも分からず二日目の夜になってしまいました。いくら鳴いても誰も来てくれません。(もう二日も)何も食べていません。でも、鈴木家の人がきっと助けてくれると家の中でずっと横になっていました。

 

二日目の夜八時過ぎごろに外で私を呼んでいるような声がかすかに聞こえました。あれはきっと私の恩人のあきえさんの声にちがいない。私は大きな声で鳴きました。すると、あきえさんが外でミイミイと呼んでくれたのです。ああ、助かった。商工会の駐車場で救われて以来、これで二度目です。私はもうへとへとになって立ち上がる力もなくなりました。

 

ここに入っているのを誰も知る由もありません。何か知らず知らずの間に恩人と不思議につながるものがあるのかと思います。ありがたいです。




猫の気持ち2020/12/23

******鈴木文雄(伊豆稲取はまべ荘)作******

              稲取港と ”こらっしぇー”

第一回 猫の気持ち 

私は鈴木家にお世話になってもう九年目になる雌猫で、名前は「ミイ」である。

冬の寒い日に商工会の駐車場に兄弟五匹で捨てられ、その後、ほかの兄弟たちは皆貰われて別れ別れになりました。そして器量が悪く不細工で左足を怪我していた私だけが残って寒空で震えて鳴いているところを旅館のご主人鈴木さんの孫娘に拾われ、旅館の隣で現在家族の一人としてお世話になっている黒猫が私です。

 

私はこの家に来て皆さんに可愛がられ、ほんとうに幸せな猫だと思います。宿の主人は八十二歳、奥さんはほんとうは猫が大嫌いだそうですが、今は私をミイミイと呼んでだいじにしてくれます。でも、お客様商売なので一度も宿に入れてもらったことがありません。それは私も心得ております。私が玄関前ですわっていると、いろいろな人達が毎日出入りします。

 

主人は昭和五十二年に船乗りをやめ、宿の仕事を奥さんと二人で始めてもう三十五年になるそうです。孫は女ばかり四人、一番下の娘さんが命の恩人なので一番好きです。私は猫なので口もきけませんが、人間の気持ちは仕草や態度で何となくわかります。猫が猫の友達が無く人間とのつきあいが好きだなんて、猫らしくない猫だと思います。




動物園予備校2020/09/17

動物園に予備校なんてあるの?
東伊豆町のアスド会館が売却されて民間の手に渡り、その後リフォームされ学校として再出発することになって、開校式も行われた話は伊豆新聞で知っておりましたが、きのう新白田トンネルを通った時に真新しい看板を見て再認識いたしました。

当方としては2017年度から2018年度の2年間、この旧館のアスド会館に町の健康講座の受講で通ったことがあるので、それなりの感慨はあります。その看板には「動物園予備校 アニマルキーパーズ カレッジ」とありました。ロゴマークはいろいろな生き物を集めたユニークなデザイン です。

大学ですから活気があふれたキャンパスだろうと想像します。許されるなら、もう一度玄関にお邪魔したいものです。
左が新白田トンネル 右の道を上ってゆくと旧アスド会館、即ちアニマルキーパーズ カレッジ