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巣雲山ハイキング2011/03/03

巣雲山の山頂


「熱海では雪よ!」女房殿の声で、ふと準備の手を止めて思案。でも、明日は風が強くなる。ならば、やっぱりGOだ! 小雨がわずかに落ちていました。ところが、宇佐美駅に降り立ったころには何と青空が広がり始めているではありませんか!

巣雲山は宇佐美の子どもたちが昔から遠足で登る山だそうです。稲取の三筋山のような存在なのですね。里人にしてみれば、いつもそこにある身近な山というわけです。

巣雲山には左回りと右回りの二つのコースがあります。初めての今回、峰コースを選びました。このコースはかなり上のほうに二か所の別荘地があって、登山口はその左側を巻いた地点にありました。

たまたまきょうは「伊豆里山クラブ」のNPO法人が登山道の整備をしておりました。間伐材を使った崩れた道の補修です。斜面につけられた登山道にはやはりこうした補修がときとして必要になります。おかげでハイカーは安全に登行することができるのです。

登山口からはわずかなアルバイトで山頂に到着しました。立派過ぎるほどのコンクリートの展望台に上がると、360度の景観!しかし、ちょうどこの頃には雲が広がってきました。太陽が隠れると風が冷たく感じられます。それでも、おにぎりを頬張りながら、誰もいない山頂でひとり小一時間を過ごしました。

帰りは「阿原田コース」をゆきます。このコースはヒノキ林などのなかを下りますが、「峰コース」と比べて明るい感じで、ハイキングを十分楽しめます。途中、広く伐採された斜面から宇佐美の浜が目の前に広がって、心ゆくまでその展望を楽しむことができました。

時間に余裕があったので、ここから尾根を上がって大丸山の三角点に触れてきました。しなくともよい籔を払っての山頂です。最初から調べておけば、途中からヒノキ林を直登して藪漕ぎの必要がなかったのに。ちなみに三角点は四等でした。ちょっと不遇な感じです。ともあれ、大丸山に登ったことで巣雲山ハイキングが印象深いものとなりました。  http://www.imagegateway.net/p?p=CtcL8kkv4ZD

宇佐美は巣雲山に登らずとも、「みかんの花咲く丘コース」や「鎮守の森コース」など軽いハイキングコースもあります。ミカン畑ではもう既に白い花をつけているのもありました。





海岸の風景2011/03/05

フノリを採るおばさん


「よこおら」(志津摩)でフノリを採っているおばさん。この時期としては遅いとのこと。天ぷらにしても美味しいそうです。「はなれ」ではハンバノリ(ワカメみたいな色で肉は薄く細長い。岩に付着している)を採っているおじさんが、これからはもっと柔らかいいいのが採れると言う。

「とーさんばらい」ではダイビングの講習が始まっていました。冬の寒い時期もその光景をたびたび見ましたが、これからがシーズンですね。一度、体験ダイブを経験しておこうかな。

ダイビング講習

<この方はインストラクター>

「はなれ」に回ると、岩礁の上のカワウがじっと大島を見つめて動きません。


港では改装中の船揚場で遊ぶ子ども。



そして昼時とあって客が列を為して待っている徳造丸の前の風景。キンメの干物が鮮やかでした。でも、高価な稲取キンメを干物にするのはもったいないなあ。

徳造丸の干物




桜と温泉と2011/03/06


たまには温泉に入ろうと、今日はサンシップ今井浜へ。例によって河津駅で電車を降り、スーパーアオキでお弁当を仕入れます。店の入り口では餅つきをしていました。

餅つき


河津桜が見ごろとあって、沿道は人、人、人です。桜は少し緑の葉が混じり始めていましたが、まだ十分見るに堪えます。


称念寺の桜もどこかほのぼのとした温かみが感じられます。


今井浜はちょうど潮が引いて、岩畳のテラスが広がっていました。少し風が強く、砂浜に砂塵が舞っていましたが、蛭子神社のあるいつもの岩礁に上がると、ゆったりした食事時間を過ごすことができました。


食後はサンシップ今井浜へ。大広間でゴロンと横になってマラソン中継を見ながらいつしかまどろんで、そして入浴。極楽。




スモウ岩2011/03/08

今日の遠足の目的は“たるがの”の“スモウ岩”。正確には田尻海岸のスモウ岩というのでしょうか。過日、“はなれ”で釣りをしていたオジサンから教えてもらった岩礁のことです。なんでも、二人が相撲をとっているような岩だということでした。

その1 国道に下りるまで。


先ずはさくら介護の向かいの権現線遊歩道に入ります。きのう一日雨で、今朝は清々しい朝です。例のタブの木は冬芽がずいぶん大きく成長して、色づいた樹冠を見せています。

喫茶店ミルクへ下りる四つ角の家の軒先で、年配の方がハサミを研いでいました。砥石のかなり湾曲したほうを下にして研いでいます。もう何十年も使ったものだそうです。そのうちに、別の砥石を使い始めました。仕上げ用の目の細かい砥石だそうです。これもそうとうすり減っていました。

どこまで行くのかと問われ、見高の浜までと言うと、この方は志津摩の遊歩道を毎日往復しているとのこと。稲取でも、最近は歩く人が多くなっています。気を付けてゆくように、と激励を受けて先を急ぎます。

下平塚の馬頭観音碑の前を過ぎ、志津摩川を渡って井の際を過ぎ、“石屋城”の前を通って藤が沢で坂下川を渡ります。久しぶりに見高地区に入りました。

尾根を越えて間もなく、峠の地蔵さまへの道へ折れます。尾根と平行したこの道は東浦路の峠に出ます。その峠に出るかなり手前で尾根に上がることにしました。


農道の梅が満開です。ミカン畑の適当なところから尾根に乗りました。ヤブはなく、明るい林の中です。しばらく進んだところが一番の高まりでした。ニワトリのトサカを征服しました。


東浦路が通っている峠の地蔵への道は志津摩遊歩道から見ると、その右がニワトリのトサカのようにこんもりとしています。いつも気になるトサカでした。それをついに征服したのです。



なんの変哲もないこんもり山からの“下山”は間もなく畑に出ました。猪除けの網をまたいで畑の中を荒らさないように下りてゆくと、平行している農道に出ました。すると、峠は間もなくでした。2体の小さなお地蔵さま。


これより、尾根と別れて河津側へ下りてゆくと、昔からの峠の地蔵さまにお会いしました。確か、三度目の対面です。ちょうど、隣のお宅からご主人が出てきたので訊きましたら、この方の幼いときから既にこの場所にあったということでした。



「雨が降ると、このお地蔵さんは泣くんだよ」顔につけられたヒダがそのように見せるらしいのです。それから、背中に小さなお地蔵さんをおんぶしているところから、子宝のご利益があると言われているそうです。もっとも、背中は空っぽになっていましたが。




身長2メートルはあるお地蔵さまらしいお地蔵さまと別れて国道に出るころは昼時でした。「伊豆さくら亭」という蕎麦やさんに入りました。ここは自然薯と蕎麦を食べることができます。文句なしの味。しかも、新鮮な山葵をすって出してくれました。オススメです。

 

その2へつづく。




スモウ岩 その22011/03/09

その2 スモウ岩

スモウ岩の在処については実は食事前に確認してありました。国道に下りてから間もなく木工やさんの店先で年配の人から話を聞くことができたのです。

その話では、トンネルの手前で左に海岸への道に入り、海岸に出たところで左に展開する磯浜に目をやれば、そのスモウ岩を遠望することが出来るということでした。そう聞いて私が少しがっかりしたのは、断崖絶壁をロープか何かを伝って苦労して降りた先にようやく見つけることができるものと考えていたからです。

しかし、夜、月が出て、それがスモウ岩の穴に収まる光景は神秘的で神々しいものだ、と聞いて気を取り直しました。そして海岸に下りてゆきました。

二人が相撲を取っているような岩・・・。目をこらすと、はるか先に針のような穴の空いた岩が見えました。それは巌の上に乗って確かに体を寄せ合っています。期待を胸に飛び飛びに岩を選びながら近づいてゆきました。

見高浜の海岸


走り寄ることも出来ないもどかしさを感じながら、やっと近寄ってみると、何という奇岩か!でも、私の目には相撲取りの組んだ図ではなく、犬が接吻しているように見えます。折から、カラスが飛んできて一方の頭の上にとまりました。私を呼んでいるようです。


幸い、引き潮とあって、岩礁はほぼ繋がっています。付着した海苔の上に乗って滑らないように気を付けながら、ついにカラスが止まった岩頭に手を当てることができました。穴をとおして航行中の船を望むこともできました。ここで、月夜に次々と出てゆく漁船を想像してみます。
  
にぎたづに船乗りせんと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな(額田の王)


さて、スモウ岩の雰囲気をじっくりと味わったあとは“たるがの”まで磯伝いに歩けないものか、気になって仕方ありません。干潮の今がチャンスです。歩を進めてゆくと、珍しい岩、奇岩が次々と現れ楽しくなってまいります。

<妙義山の石門のような窓を通過します>

<これは鬼の洗濯場?>

<小鳥の赤ちゃん>

<稲取岬が見えてきました>
それは、滝のように水が落ちてきている場所までつづきました。そこは、その向こう側に国道へ上がる地点があると思われた場所でした。向こう側に回るには2メートルくらいの壁を乗り越えなければなりません。


しかし、その壁は少しオーバーハング気味で確固とした手がかり足がかりがありません。ただ、その壁だけの問題ならば、わずかな手がかりで越えられなくもないのです。ところが、滝しぶきが今立っている足元の岩を濡らしています。それに、その岩から壁まで若干距離があるので、多少跳び移ることになります。

登るときは問題なくとも、もし、その壁の向こう側が歩行困難な場所と判明したとき、安全に戻れるかどうか心配です。つまり、クライムダウンした後、濡れた岩の上に後ろ向きに飛び降りなければならないのです。

ついに、土壇場に来て引き返すことにしました。次回、“たるがの”の降下点から降りてきて、この壁の向こう側がどうなっているか確認し、可能ならばリトライしてみようと決めました。悔しいけど、ここはいさぎよく撤退です。スモウ岩の探検はまた宿題を残しました。

その後、もいう一度スモウ岩に挨拶してから、小学校の立つ台地に上がり、田尻川を前の川橋まで遡行し、思いがけなくも沿道の桜並木を楽しんで帰宅しました。

<背景は天嶺山>

<田尻川>