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農薬と放射能の汚染2011/03/25

石や城


例の石屋御殿で久しぶりに“石やさん”にお会いしました。これから草刈りをするところでした。この草刈りが終わると、肥料を撒く仕事が待っているとのこと。ミカン畑もただ放置しておくだけでは良いものが出来ないわけです。

これからの時期は草を刈っても、3週間もするとまた生えてきて、また手間をかけなければなりません。それを繰り返しながら、6月から7月にかけては除草剤の助けを借りることになると言います。確かに去年の梅雨時に、軽トラに載せたタンクからホースを引いて液体を散布している光景があちこちで見受けられました。

肥料は以前は土を掘り起こして中に埋めたものだが、今は土の表面に撒くだけのようです。最近は農協指定の良い化学肥料が出回っているので、それを使うとのこと。それ以外の化学肥料の使用は厳しく制限されているそうです。それを聞いて安心しました。

しかし、最近、虫やトカゲ、蛇、などがめっきり少なくなってきたのは、やはり、農薬のせいでしょうと、石やさんは言います。虫やネズミがいなくなってトカゲや蛇も姿を消すと、カラスやタカも生きてはゆけなくなる。

あるときなど、ある農薬を死んだヒヨドリに注入して放っておいたところ、カラスがそれをつついてだいぶ死んだことがあったそうです。道路に死んだカラスが並んでいたとのこと。昔はヒヨドリもたくさんいたと聞きました。かくも農薬は恐ろしい。そうです、生物が生きていられないなら人間も同じです。

東北関東大震災の影響による原発の事故では今、放射能の飛散が問題になってきています。各地の水質検査の結果が国の基準を突破してきている状況では、まだ直接人体に影響を与える数値でないとはいえ、心穏やかならざるものがあります。

しかし、農薬にしても放射能にしても、現代は統計的、科学的根拠に基づいて設定された数値を信じて生きてゆくしかない時代なのかもしれません。そこまで科学が作り上げてきた人間世界なのです。もはや、その論理の中で生きてゆくしかないのではないでしょうか。そんな中で、未来はどこまで人間の知恵が発揮されるかにかかっていると考えます。