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腹腔鏡手術 ― 2016/07/25
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ふれあいの森に上がって親水広場に来たら、年配の方がベンチで休んでおられました。朝の挨拶をしてから、私のほうは例によって懸垂器を使って“膝上げブランコ”を往復30回、次いでバランサー器で“斜め腕立て伏せ”を80回行いました。
その間、年配の方はベンチを離れて、他の器機で階段上下運動、足を使ったバランサー器で“パチンコ玉追跡運動”をこなした後、懸垂器に暫くぶら下がってノルマを終了したらしい。終わると、当方に向って、「腰が悪いんでね」と苦笑いです。どうやら、痛めた腰にぶら下がりが効果あるようです。
ベンチには2本のストックが置かれています。単なるブラツキ散歩ではなく、ノルディック・ウォークなのでしょう。来年90才になると聞いて驚きました。腰痛があるにしては、キリッと背筋が伸びた姿は年齢を感じさせません。
しかも、現在は病院通いをしてないと言う。実は82才にして彼は直腸ガンの手術を経験しています。本人は、人工肛門を持ち歩くくらいなら手術はご免だ、と医師に言って手術に臨んだと言います。手術はオナカに穴を開けて内視鏡で行ったと言いますから、腹腔鏡を使った手術なのでしょう。
その手術にとんだハプニングがあったと聞けば、何のことかと思いますが、何と、医療器械が壊れたために、朝9時から始めた手術が午後3時まで、実に6時間もかかったというのです。どういう器機が壊れたのか知りませんが、医療の現場であってはならないことが起こったわけです。
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患者本人は全身麻酔で意識がなかったわけですから、彼が他人ごとのように笑って言うのは分かります。目覚めた時に、不運だったことを嘆く必要がなかったのは手術が完結して生還できたからでしょう。もっとも、永遠に目覚めなかったとしても、本人自身は嘆く必要がありませんが。
何はともあれ、その後およそ8年間、再発もなく元気でいられるのは同病の私にとっても良いお手本です。手術後には一度も病院通いをしてない、と言うのはその病院が遠いからなので、実際は近くの病院で便通を良くする薬と血圧の薬をもらいに行くということでした。
腹腔鏡による手術と聞けば、特定の病院で最近問題になった連続した医療ミスが気になります。それと、腹腔鏡による大腸がん手術は初めて聞く意外な手法に思えたので調べてみると、今東京都知事選の立候補者の一人、鳥越さんが2005年にこの手術を受けていることがわかりました。
オナカを縦に切る開腹手術より、穴を開ける手術のほうが、術後の傷跡が残らないこと、術後の痛みが少ないこと、そして何よりも、鮮明な画像を見ながら手術ができるので、細かい血管や神経など傷つけずに済むこと、見えにくい部位でも確認ができることなど、優れた点があるようです。最近では進行癌でも、この手法をとる病院が増えてきているようです。
しかし、腹腔鏡手術で何故、医療ミスが連発したのか、この原因がわからないと一抹の不安が残ります。オナカを切って開いて、出来た腫瘍を直接取り除く開腹手術の方が、“いさぎよく”て“堂々として”いて安心できるような気がするのは私だけでしょうかね。もう少しまた調べてみましょう。
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<クロカンコースと大峰山の尾根>
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