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ミカン畑の草取り2011/07/06

ハマゴウ


「家の中にいるより、こうして外にいたほうが気分がすっきりするの」オバアチャンが一人、畑の草取りをしていました。愛宕山の東の台地にミカン畑やハウスが並んでいます。珍しく、茶畑もあります。

「ここは湧水もあるのよ。昔は下へ流れて飲み水にもなっていたけど、この上から排水を流すのにコンクリートで工事してからは飲めなくなったの。でも、ウチだけで湧水の分を使ってるわ。夏は冷たいし、冬は湯気が出る」

立ち上がって話をつづける彼女は背筋がスラーッとして若々しい。「わたしは本が好きだけど、最近は面倒になって、雑誌に目を通すくらいになっちゃったわ。娘も本が好きで、横浜のマンションの部屋中に本があったのは、わたしの影響かしら」

「でもね、この子はこのあいだ乳がんで亡くなったの。一度はよくなったんだけどね。本は欲しいと言う人にあげたけど、それでも処分するのにトラックを頼んだのよ」

娘さんは享年50歳だったそうです。オバアチャンはもともとここの生まれで、長じて東京で一人暮らしをしていたが、実家を継ぐために戻ってきたという。連れ合いも数年前に80でなくなったとのこと。

「三人娘の長女だったから仕方なかったのよ。当時は田舎に帰るのはいやだったけど、今になってみると、ここの生活のほうが良かった。何かとギスギスしていて味気ない都会暮らしはやっぱり若い人向きね」

まだまだ面白い話が聞けそうです。でも、暑い日差しの下では、オバアチャンの健康を考えると長話は禁物です。話のつづきはまた機会があったら伺うことにして、今日のところはこの辺で遠慮することにしました。