青すず池 ― 2012/09/17
天然記念物「モリアオガエル」の棲息地として有名な八丁池が「青すずの池」とも呼ばれていたとは知りませんでした。周囲がスズタケで覆われていたらしい。
I さんがクマザサと言うのに違和感がありましたが、ウイキペディアによるとブナ林の林床に密生する笹は総じてクマザサと呼ばれることもあるそうです。正確にはスズタケかと思われます。
スズタケはしっかりと根を張って地面の保全効果を上げていることから,その枯死により土壌流出などの林地被害が懸念されます。Iさんが心配するのはそのことでしょう。今回の訪問で倒木がやたらと目についたのは強風だけでなく、表層の弱体化が原因なのかもしれません。
さて、水生地歩道を詰めて涸れ沢を渡れば、間もなく上り御幸歩道に合流します。この辺りに来ると、ブナやヒメシャラの林が緑の葉とともに登山者を迎えてくれます。谷あいの美しさは一級品です。
八丁池では大勢のハイカーが池の風景を楽しんでいました。中には人の輪の中に大きな声で八丁池のレクチアをしているオバサンもいました。私も今回はじっくりと池の周りを散策してみました。
池を右回りにゆき、池に向っているたくさんのシカの足跡を見ながら間もなくで水神さんの石像に到着。更に半周すれば弁才天があるそうですが、先ほどのレクチャでモリアオガエルの保護のため池の周りは歩けないと聞いたので今回は遠慮せざるを得ませんでした。
ともあれ、この池の真ん中まで泳いでゆき、幣束を付けた柱を立てて雨乞いをしたという事実を水神さんが物語っているようにも感じられました。
折しも、標高1125mの八丁池に雨が落ち、霧がかかって池は幻想的な雰囲気になりました。悠々と飛び回っていたアキアカネも姿を消しました。替わって、子どもたちを含めた大勢の一団が賑やかに到着したところで、私も池を後にします。
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