<><><><><><><><><><><><><><><><><><>

権現さんのこと2023/07/02

        夏エビネだと思うけど(?)

いろは坂を上り切った所には「ふれあいの森」の管理棟がある。下から見上げると部屋の中に明かりが点いている時があって、その前の駐車場に車を留めてここで一日仕事をしている人がいるらしい。最近、このリモートワークする人が姿を消したようで、管理棟の灯りも駐車場に車も見られない日が続いている。政府のコロナウイルス対策が第5種扱いに変わり、通常のウイルス対策と同じ扱いになって、若い人たちも会社に戻ったようだ。 

どこか淋しいような気がしないでもないと思いながらじっと見上げていたら、前方からご婦人が現れた。70才前後の小太りのオバサン。水筒を肩に掛けている。第一駐車場に車を置いて、展望テラスに寄ってきたという。これから駐車場に戻るそうだ。この坂を上って来たのかと言うので、国道から上がってきたと言うと驚いた顔をして、

「この坂の途中に、ウチの畑があるのよ。キュウリを作っていたの。亭主が亡くなる前は権現さんの手前の橋のところに車を置いてね、細い道を歩いてこの道に出た所が畑なの」

実は先月だったか先々月だったか、その細い道を私は歩いたばかりだった。畑中の細々とした道で、倒木が一本横倒しになっていたが、全体に荒れてはいなかった。

権現さんの話が出たので、もう数年前になるかな?軒下に大きな鉢の巣が出来たことがあったと云うと、汗をふきふき、

「あのハチの巣なら、ハチミツが沢山とれたのよ!」

権現さんの縁者の一人だったのだ。亡くなったご亭主は大工さんで、権現さんに少なからず奉仕していたらしい。当時、私が参拝した折、神社の裏手でハチの巣の存在を教えてくれたのは、あるいはこの方だったかも知れない。それから、だいぶ前にこの神社の参道で河津から来たというお婆さんに会ったことがあり、毎年参拝していると言っていた話をすると、 参拝したときに記帳をしたかと聞くので、神社で記帳などしたことがないというと、その記帳を見ればわかるとのこと。そういえば、あの祠にはカギが掛かっていない。記帳があるなら、次の機会には見せてもらうことにしよう。 

この権現さんのご神体は既に八幡様に移しているということだった。稲取ではそんな話を良く聞く。祠も取り壊した例も少なくない。それだけ神社が多かったということだろう。


コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
山に登るのは
そこに ? があるから (答えは 山 )

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://taakesan.asablo.jp/blog/2023/07/02/9598935/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。