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稲生沢川の川べりを歩く2009/10/09

ホトトギス
蓮台寺の金谷旅館で日帰り温泉に入るのを最終目的に、きょうは手前の稲梓駅から歩くことにしました。この駅は小さな駅ですが、駅員さんが詰めています。

急な階段を下りると、女房殿が早速、珍しい花を見つけました。石垣に鬱蒼と生える雑草の中にホトトギスが幾つか咲いています。私が実物を見るのは初めてです。

私としては、伊豆に来てからトケイソウにつづいて二つ目の‘新種’発見です。いずれも、女房殿が先に見つけたのですが。

トケイソウもホトトギスも雑草の中に咲く野の花だったのが嬉しいですね。人の手が入ってない自然のままだってことです。

何も知らない初めての道をゆくのは、このような発見があって楽しいものです。それに、待っていてくれるのは野の花だけではありません。川べりの木から空気を裂くような大きな声でモズが歓迎してくれたのです。いわゆるモズの高鳴き。私たちのこの秋の初認でした。

そしてそして、次に待っていたのが優しい土地の人でした。
稲梓駅から国道414号に出て、しばらく蓮台寺駅に向って歩き、新志度橋で稲生沢川を渡ると、街中にはいりました。道の両側に人家が軒を連ね、ところどころに大きなバラの造花が結わえ付けられているのに気が付きました。

二つ目の志度橋のたもとに私たちと同年輩位のご夫婦が立っていましたので、女房殿が声をかけました。「あの花は何か意味があるのですか?」

すると、明日から始まる諏訪神社の例祭を告げる印だとの答えが返ってきました。なるほど華やかに見えます。また、稲梓駅から蓮台寺駅までに4地区あり、各地区が一週間ずつの連続したお祭になるのだそうです。

私たちは4週間もつづくお祭と聞き、驚きました。ご亭主は実はこの地区の区長さんで、奥様と一緒に、この大輪のバラを取り付けに回っていたのです。彼の手に結わえ付ける針金がありました。

奥様は伊豆大川から当地へお嫁入りしたのだそうで、この山間の僻地に最初は戸惑ったといいます。しかし、川沿いには車道のほかに遊歩道があり、桜並木の通りもある自然の豊かな街です。

私たちも散歩する人の姿を電車の窓からよく見かけます。一度、この川沿いを歩いてみたいと思っていたのです。そして、思っていた通りのコースに満足しました。

歩くのに満足したあとは、レストラン・ベイリーフでおいしいスパゲッティを食べ、隣のHCで、頼んでおいた洗濯機の排水用のパーツを受け取り、最後に金谷旅館で温泉を楽しんだのでした。