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ふれあいの森とホームレス2012/02/06

稲取ふれあいの森
午後になって“稲取ふれあいの森”は小ぬか雨に煙ってきました。どうやら明日にかけて降り続くようです。

今日明日は多少温度が上がるようですが、この時期、このふれあいの森を見上げるたびに思うのは、あの展望台のトイレで寒さに震えているのではないかと心配されるホームレスのことです。

年齢67、8歳のこの女性ホームレスを初めて見たのは、私どもが当地に来て間もない3年前のことでした。その時、権現線遊歩道の神社近くで二言三言言葉を交わしたのを覚えています。その時は異様な風体ではありましたが、町営住宅に住んでいるということなので、ホームレスとは思いもよらぬことでした。

そしてその後も時々ナップサックを背負って歩いている姿を見かけました。ところが、去年、たまたまふれあいの森のトイレに入ったときに、段ボールで囲った中からこのおばあさんの声が飛んできて驚いたのです。

きのう久しぶりにそのトイレを覗いたところ、入り口にきちんとした大きな包が2個、男性小用の棚に3個、そしてミカンが4個置いてあり、明らかにここで寝起きしているのが想像されました。

7,8人のウォーキングのグループがこの展望台で休憩していたので訊いてみると、やはり何度かこの辺りで見かけており、トイレを根城にしていることも承知しているようでした。

さて、先刻、役場に問い合わせてみると、実は前々から生活保護の相談を本人に持ち掛けているのに、本人がなかなか乗ってこないとのこと。受け皿を用意しないで、退避勧告だけしているのでは問題は解決しないと思っていたのですが、そうではなく、本人が相談に乗ってこないというのです。

今年は例年より寒い日が続いており、本人の健康が心配です。また、それだけでなくこのふれあいの森は遊園地、公園でもあります。多くの町民が気を許して過ごせる憩いの場所でなければなりません。そのことを考えると、やはりこの問題はなんとかしなければなりません。

手を差し伸べても本人が何故受けないのか、何か事情があるはずです。だいぶ前に三筋山の山頂で出会ったことがありました。しかも、山歩きにしては軽装だったにもかかわらず、東猿山を抜けて寒天林道から河津に出るということでした。そのコースを歩くということは単なる観光客の物見遊山では暴挙と言ってよいでしょう 。ホームレスで山歩きをすることを考えると、この方は究極のアウトドア・ウーマンではないかとさえ思えるのです。

ですから、形だけ相談に来るようにと言うだけでなく、どんな生活志向をもっているのか親身になって話を聞いてあげなければなりません。その上で、この人に最適な生き方を一緒になって探す心構えが肝要かと思われます。

それなら、オマエがやれ、と言われそうですが、個人の善意には限界があります。やはり、その前に行政が、役場の担当者が、そして福祉事務所なり、NPOなり、この問題の専門家に汗をかいて欲しいところです。稲取は観光と福祉の町なのですから。

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