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ウスバタの滝2013/02/12

ウスバタの滝


国道白田の交差点から白田川沿いを歩いて、ひとまず白田浄水場を目指します。熱川温泉病院を過ぎ、字「堀の内」地区に入って湯ヶ丘の集落まで来ると、発電所と浄水場は間もなくです。昔は浄水場までバスが往復していたと聞きました。
 


白田浄水場の裏側には満々と水を湛えた施設があり、ここで処理された水が稲取の田町地区まで送られていると聞いています。供給を受ける町民の一人として、どんな処理が為されているのか知りたいところです。
 


浄水場を過ぎると、道はやや勾配を増してきます。しばらくして橋の袂で5,6人のハンターの姿を見かけました。うずくまって作業しているのはシカの解体でした。既に作業は半ば進み、内臓や肉は切り取られてビニール袋に納まっています。かなり大きなシカで頭の部分は未だ形を残していました。
 



みなさん、猟について余り多くを語りたがらない人たちのようで、ウスバタの滝の入り口がどの辺りか訊いただけでその場を後にしました。小さな橋を渡った先、5,6メートルの所の数本の木に白テープが巻いてあると聞きました。実はかなり歩いて失望しかかった頃、あれから二つ目の橋の先にあったのです。さすがに山歩きのプロの目は確かです。
 


さて、この入山地点からは沢のある方ではなく、山の右斜面を山腹沿いに登ってゆくことになります。最初ははっきりしなかった足元は上へゆくにつれて確かな道になってきました。白テープもようやく現れて案内してくれています。
 


やがて、沢に降りて左岸に渡り、また右岸に渡り直して崖上に上がれば、トラロープが渡してある、ちょっとした滝見の展望台に立ちます。ここから緑の木々を通して観る滝は繊細で柔和かつ幽玄な趣きが感じられました。
 


沢は二股になっており、滝は右股に掛かっています。左股を少し追って右へ回り込むと容易に滝の落ち口に下りることが出来ます。お釜の前にひとり立って見上げると、20メートルくらいの高さから落ちてくる滝は一部霧がかかっていて、自然の神秘的な威力に身が縮みそうな気がしてまいります。

 


滝に来る手前から周囲は大岩がそこかしこに見られ、わずか30分足らずで深山の幽玄峡の感がありました。やはり一般観光客には向かない、けれどもグレードは低い部類の山歩きといったところでしょうか。
 


問題なのは、この山の高みを目指せば、どこの高点にたどりつくのかということです。残念ながら、現在地点が地図上のどこなのかがわかりません。多分、桃野湿原の山、628m高点の真北あたりに位置するのではないかと考えています。