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檻の中のイノシシ2013/03/04


権現線遊歩道を上がって鳥居の前まで来ると、左の檻の中にときどきイノシシを何頭か見かけます。姿がない日があまりないので、これをどうするつもりなのか疑問に思っていました。
 


きのうはたまたまこの小屋のオーナーに話しを聞くことが出来て、その疑問が解けました。先ず、イノシシの肉が食用に適しているのは正月までだそうで、それ以後には脂肪の付きが悪く食用にできないらしい。
 


シカのほうは毛皮の利用価値があるが、イノシシは無理のようです。そんなわけで、ここでは猟犬を育てるために飼っているということでした。猟犬はかつて15頭もいたそうですから、なるほど、その食欲を満たすには何頭ものイノシシが必要なわけです。
 


この方はハンターで、以前は鉄砲を使っていたのが、今はワナを使って猟をしていると言います。この猟期だけで150頭も捕えたと聞いて驚きました。大半はシカで浅間山からゴルフ場、ゴミ焼却場にかけてのエリアが猟場だということでした。
 


ゴルフ場自体でもシカやイノシシ対策で約100頭は捕まえているということですので、農家の被害が日頃少なくないのは自明です。ですから、この方の活躍には拍手を送りたいところです。彼は自らワナを改良して効率を上げたそうで、そのワナを見せてもらいました。


手に取って見ると一見簡単な装置です。でも、彼が実演した様子ではまさに迅速かつ的確で、なるほど、150頭もの獲物を捕獲した実力の秘密がこの装置にあったと感心いたしました。そこですかさず特許でもとったらと言ったのですが、彼はただ笑っているだけでした。
 


それから倉庫小屋の中を見せてもらったら、シカの角がズラーッと並んでいたのには驚きました。特にシカの歯にもキバが付いているのを見て、これで木の皮を剥ぐのかと納得できました。シカは弱きもののイメージがありますが、認識を改める必要があります。



イノシシの捕獲の話しでは、鉄砲を使わずに仕留めるのは簡単ではないと言います。暴れている獲物を一突きで仕留めるのは至難の技だと言うのです。槍を見せてもらったところ、刃渡りが20センチくらいの貧弱なものでした。
 


現在小屋の中にはオスが一頭、雌が五頭。常時エサを与えているせいか、彼が檻の中に入っても危害を加えられるような雰囲気はありませんでした。いつもと違ってイノシシの目は優しく映りました。


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