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白田の親水公園2021/07/31


モミジアオイ
昨日入谷で見かけたモミジアオイ。夕方だったので、花びらが閉じ加減です。
以下は3日前の片瀬白田を廻ったときのメモです。

白田川親水公園には芝生広場がなくコンパクトな公園だが、その代わりに池を中心に置き、水の流れを縦横に配した設計で名前どおりの親水公園である。東屋に立って池をのぞけば、自由に周遊している大きなコイやキンギョが口を大きく開けて集まってくる。いつのことだったか、背の高いお年寄りがパンくずを次から次へと投げ込んでいたのを思い出す。水面に頭を出した石の上に甲羅干しをしていた何時ぞやのカメは、きょうは水の上に浮かんでいる。石の上で時を過ごすにはあまりにも酷なこの日差しだ。 

小さな太鼓橋を渡って南側に廻る。片瀬白田駅に通じる駅前通り側からあらためて公園を振り返ると、「白田川親水公園」と彫られた横長のシンボル石が充分な存在感を示していた。そして、線路側の径を北側に進めばトイレなどの施設を経て再び東屋に立つことが出来る。ひと回りして何か物足りない気がしたのは水鳥がいないからだった。しかし、今は真夏の暑い盛りだ。カモなどは涼しくならなければ渡ってこない。 

掃除のオバサンがいたので仕事の邪魔にならない程度に話を聞いてみた。公園内の水の流れはやはり動力によって循環させていることがわかった。今までそれとは気が付かなかったが、トイレ棟に繫がった別の部屋が動力室だったのだ。コイなどを遊ばせている関係で、どうしても藻類が器械にからまってしまうので一定の点検が必要ということだった。ただし、その仕事は役場の職員が巡回してチェックしていると彼女は言った。

彼女はシルバー人材センターから派遣されてきており、週2日の3時間がルールになっているのを、彼女の場合は一日2時間にしてもらい、その代わりに週3日の勤務で了承を得たそうだ。

川向こうのマンションに今では一人住まいの彼女はだいぶ前からご主人と死別するまでの間、ときどき東京からこのマンションに来ていたのを、どうやら一人になったのを機に定住することにしたようだ。それは多分、従来のしがらみから抜け出したい気持ちが強かったせいだと思われる。現在周囲の方々と付き合いがあるか尋ねたら、グループに入って趣味を同じくするよりは、一人で自由に生きるのが私のモットーだとキッパリと断言した。それを聞いて、この人は強い性格の持ち主だからより多くの社会参加を敢えて勧める必要はないなと思った。孫が二人いて、節目には東京からそれぞれやってくる。寂しいことなど少しもないと、私の目をしっかりと見据えて彼女は言うのだった。 

この公園には私は何度も来ているが、他に訪れる人は一人か二人連れぐらいのもので、子供と一緒の家族連れに出合ったことは殆どない。散歩の途中で立ち寄る、というのがこの公園にぴったりなイメージと言えそうである。時に、川沿いに車を停めた仕事人が昼食後に池の端で休憩している姿を認めることがある。私の場合も、白田川の河原に下りてコンビニで買ったオニギリを頬ばることもあるし、この公園のベンチを借りることもある。とにかく、いつも静かな、手入れが行き届いた清潔な公園である。