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八丁池 訪問記その32021/11/17

さあ、ここからが本番です。少し行くと、右に三筋山への道を分けて林道を更に上がって行きます。間もなく、林道から外れる箇所にやってきました。「コルリ歩道」です。要するに林道をショートカットする道で、ブナの林や雑木林の登りとなります。ただ、若干心配がありました。トレースが判然としない箇所が度々あったことです。3~4年前まではリボン標などのマーキングがありましたが、案の定、今回は2,3か所クリアした先で道を失いました。戻ることを考えたものの、西寄りに向かえば、必ず林道に出るはずなのでその旨、一同にに告げました。

結局、この山の西斜面を上がりながら西寄りに向かったところ、前方に林道を発見。即座に下って戻ることが出来ました。戻った地点は青スズ台への登り口でした。詰まり、コルリ歩道を北へ上がり過ぎたということです。ガイド役が率先して敢然と突き進むべきなのを、戻ろうと一旦決断して、その後強行するという優柔不断ぶりが一同に不安を与えてしまったことは反省材料です。 

何はともあれ、青スズ台への道はパスして林道を道なりに進み、途中ベンチでひと休みしてから歩くこと間もなくでトイレ棟に到着。左に展望台へは帰りに寄ることにして、いざ八丁池へ下ってゆきます。途中、三組のハイカーに出合いました。八丁池到着は12時を少し過ぎていました。 

池の前の休憩舎が取り壊されて影も形も無いのには驚きました。やはり老朽化のため危険を考慮して撤去されたのでしょう。万一の際の逃げ場に多少でも役に立っていたと思われるのに残念です。ここは訪れる人の多い場所で、しかも駐車場までかなり離れた森の中であることから、今後は新たな避難小屋の建設が望まれます。 

さて、旧跡の土台に腰かけて昼食・休憩は13時までにして帰途につきます。先ほどのトイレ棟の前から展望台に上がりました。紅黄葉の森に囲まれた八丁池、“天城の瞳”の全貌が眼下に現れました。そして何と、前方の森の左肩に富士山がくっきりと頭を出してくれているではありませんか!思わず、S氏から歓声が上がりました。青空が殊の外有難い。しばらく見惚れていたとき、少し強い風が出てそのS氏のキャップをさらってゆきました。ちょっとしたハプニングです。“ひとじち”になったのは幸いにも直下の木の枝でした。Y氏が直ぐに降りて行き、持っていたステッキで難なく回収して事なきを得ました。 

トイレ棟の前まで戻って、さあ下山開始です。いわゆる上り御幸歩道は全般的には下りですが、長い長い森の中の登山道です。そこには細いガケ道あり、急な登り道ありで、最新の注意が必要です。本格的な登山の感覚が求められます。しかし、それにしてもヒメシャラやブナの美しい森の中は歩く人に精気を惜しみなく与えてくれます。愉快な仲間たちは思い思いに時に集まり時にそれぞれのペースで、峠を目指します。先ずは向峠に15時到着。先ず先ずのペースでした。

           向峠

 その後、最後の登りを喘いで天城峠に着くと、後は長い下りを踏ん張って旧天城トンネル口に到着。時刻は16時ちょっと過ぎになりました。一息ついてからは旧トンネルの中を歩いて林道に出ると、一同黙々と林道を下って出発点の寒天橋を通り過ぎ、二階滝駐車場に帰着。時刻は17時。9時に出発して8時間の長い長い山歩きでした。