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栄昌院2009/12/05

栄昌院


あいにくの雨の中、入谷への坂を上って栄昌院を訪ねてきました。このお寺は稲取小学校の前身、「遷喬」がスタートしたときの寺子屋4寺院のひとつです。

明かりが灯った本堂は引き戸が少し開いており、ご住職が掃除の最中でした。正面台座に向かって合掌したあと写真撮影の許しを請うと、奥から戸板を出してきて、これは寺子屋当時のもので、子どもたちがいたずら書きしたあとだと見せてくださいました。

お許しを得て本堂に上がり、奥さまともども堂内を案内していただきました。教室として使われたと思われる部屋の柱や梁には墨で書いたあとが、そこかしこに見受けられます。

お嫁入りした奥さまが一所懸命洗い落としたそうですが、それでも綺麗にならなかったと言います。他にいたずら書きした机も残っているとのこと。机を並べたこの部屋で子どもたちは読み書きそろばんを習ったのです。

それから、山岡鉄舟の筆になるという書が掛かっていました。肖像入りの額もあり、大きな位牌まで見せてもらいました。鉄舟寺というのが清水市の久能山にあるとのことですから、他に何かの縁があるのでしょうか。

山岡鉄舟の書


その位牌の前に西山家累代霊の位牌があるのに気がつきました。ご住職の説明によると、村立稲取病院の初代院長西山五郎はこの本堂の脇に仮寓し、その前の診療所で診察をしていたということです。

栄昌院は稲取で一番古いお寺だそうです。昔はこの辺は田んぼが広がっていて、民家も数えるくらいしかなかったと言います。お嫁入りして50年、今は大変な変りようだと、奥さまは感無量の面持ちでした。

戸板の戯れ書き


境内に六角形に並ぶ六地蔵尊の塔が立っていました。ご本尊は「延命地蔵尊」です。合掌。



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