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「十字路の小さな町」 ― 2011/05/27
「十字路の小さな町」 マリア・D・ウイルクス作 土屋京子訳 福音館発行
クワイナー一家の物語の第二巻は「十字路の小さな町」。その巻頭を飾るのはアメリカ合衆国の独立記念日です。この日には町の人たちは昼食のお弁当を持ち、晴着を着て、町の中心地である十字路に集まります。まるでピクニックの雰囲気です。
星条旗を先頭にした鼓笛隊の行進を見守り、演説を聞き、ダンスを楽しんでお互いの連帯感を強め、独立記念日をみんなで祝う様子が描かれています。
時は1846年、ヒロインのキャロライン(ローラのお母さん)は7歳でした。まだ南北戦争は始まっていません。独立して70年しかたっていない開拓者の時代でした。本書でもインディアンと入植者との間の緊張が描かれていますが、先住民はまだ市民権を得ていないようです。
お父さん亡き後の一家にいろいろな事件が起こります。しかし、未開の地での自然や他の生き物との闘いが日常茶飯事の中で、深い信仰心を持ったお母さんの躾を受けて、6人の子どもたちは健気に自分たちの役割をこなしていきます。
時には、自給自足の生活に行き詰まりそうな状態になっても、一家の助け合いだけでなく、隣人の温かい応援が身に沁みます。大自然を舞台にした生活の中で、魅力たっぷりな遊びを交えながら、生きいきとした子どもたちの日常が描かれています。
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