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”シカ尾根”2012/03/30


箒木山頂上

<背景は万二郎、万三郎>

取り付いたところは単なる獣道とは言えず、山仕事で往来した杣道とも思えるほど比較的楽に上がれます。でも、尾根状にわずかにせり出した高まりに乗ると、そこからは急な登りが待っていました。
 


しかし、それも10分もすると傾斜が緩んだところで左から小さな枝尾根が上がってきました。後で地形図を確認すると、予定していた場所より手前の地点に取り付いたらしいことが分かりましたが、このくらいの誤差は、実地では大した影響はないものと思われます。
 


さて、この後間もなくまた急登が始まりました。しかも、間伐した木が至る所に散乱しています。それを乗り越えたり迂回したりしますからスピードが上がりません。


取り付いて30分ほどで漸く急傾斜が終り一息つける頃から伊豆大川の小さな集落が垣間見えてきました。また、踏み跡もはっきりしてきて歩きやすくなります。人の踏み跡らしいものの上にシカの蹄の跡も一緒にずっと続きます。
 


この辺りに来ると尾根は明瞭になり、尾根歩きが楽しくなってきます。そろそろ483.5m の三角点が気になってきたとき、踊り場のような平らな場所がこの先何回か現れ、テントが張れるなと思いながら尚も行くと、岩ゴロが現れ始めました。


そして本日初めて白いPP ヒモが木に巻きつけられているのを発見。また、赤杭や赤ペンキも現れました。こうして930分頃、行く手にとうとう白い三角点標柱が見えてきました。石標は四等でしたが、格調ある三角点でした。
 





それから小一時間後には左手の風車尾根に風車が現れ、山焼き跡の大峰山や河津の天嶺山の姿も見えてきました。ここで風景を楽しみながら中食休憩とします。


このわすかに手前辺りから1メートル、ところによっては2メートルくらいの竹藪が現れてきています。そういえば箒山の頂上付近の南斜面で少し難儀したことを思い出しました。
 


この東尾根で竹藪を回避するのでしたら、南側の風景には目をつぶり、北側を歩いたら良いでしょう。しかも北側には立木が邪魔しますが、堂々たる遠笠山を垣間見ることが出来ます。


この後、また岩ゴロが目立つ痩せ尾根を経由して、遂に北東尾根を合せたジャンクションに躍り出ました。ただっぴろいジャンクションにはシカの糞が古いのや新しいのを含めてそこらじゅうにありました。



総じてこの尾根には至る所にシカの糞があって、無い所を探すのが難しいくらいでした。先ほど休憩した場所の周りも古い白くなった糞に囲まれていたのを、後で立ち上がったときに気づきました。この尾根はシカ尾根とでも名付けましょうか?
 


これよりやや西南の方向に向きを変えて箒木山の山頂を目指します。ヒメシャラや低い笹原の中を行くようになります。そして人工物が見えてきて1140分待望の山頂に到着しました。実に3時間を要した東尾根でした。暫くぶりの三角点に挨拶します。

 



<白い四角いものは計測器?>
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