<><><><><><><><><><><><><><><><><><>

投票と散歩と2012/12/16

風船唐綿
きょうは衆議院選挙投票日。そして好日。いつになくカメラなしで出ました。充電するのを忘れたからです。手持ち無沙汰とはこのこと。何か忘れ物をしたようで、落ち着きません。この先、決定的シーンが目の前に現れたらどうしよう?まあ、その時は目に焼き付けておきましょうか。

先ずは国道から旧道へ。今月の成就寺のお題目を読む。「心が落ち着かないのは常に人と比べる自分がいるからだ」というような意味の文句でした。なるほどなと思いながら旧道に出ると、ザックを背負ったランナーが二人やってきました。寄り添って一緒に走りながら訊きます。

きのう伊東から白田まで走り、きょうは白田から下田までゆくのだと言います。少し前をゆくのは若干お若い女性で、この男性は70歳前後のアスリートと言っても良い風体。だいぶ走り込んだ様子の贅肉を削り落とした体つきです。恐れ入りました。

朝市は人でいっぱいでした。いつもお昼近くに来ているので意外でしたが、朝市はやっぱり朝一が賑やかで雰囲気は最高。でも、きょうは投票所へ。こちらは閑散としていて、係りの方々の頭数だけが目立ちました。

役場から港を左回りに歩きます。二人連れの後ろ姿が何組か見受けられたのは投票を済ませた人たちなのでしょうか。きょうは久しぶりに工事中の箇所を歩いてみます。立ち入り禁止の立て看板を無視して沿岸をゆきます。道路は殆ど出来上がっていました。あとは海際の側壁を化粧することでしょうか。

“はなれ”を回って志津摩へゆくつもりが、急に気が替わって立野の台地に上がってみたくなりました。岬の館から八幡様の坂を上って右手に背の高い“千年の松”を見ながら畑中の細い踏み跡をたどり、台地に上がりました。ここは北に優れた景色が展開している場所です。

右端に“ふれあいの森”の小鳥のランドマーク、その背後に3基の風車と大観覧車、浅間山、箒木山、その隣のバリカン山の後に万三郎が三角の頭をチョコンと出し、そして三筋山と細野高原の右奥に連なるのは登リ尾山の尾根でしょうか。

三筋山、大峰山の左後方に多分、天子平の別荘地。その手前には屋根の形の見高山から見高尾根のコブが二つ河津方面に落ちています。しばらく佇んでこのパノラマに見とれていると、熟年カップルが上がってきました。河津から来て朝市会場に車を留め、バス通りからぐるっと一周してきたそうで、灯台に上がってから朝市会場へ戻るとのこと。

その後、ホテル勤めだと言うオバサンがトレーニングウェア姿で後を追うように上がってきました。しばらく一緒にこのパノラマを楽しんだあと、私の方は“お塚公園”経由で山田書店の脇を通り、二つ掘りへ向けてガードをくぐりました。

ふと、自転車を押して上がってゆく二人の姿が目に入りました。ヘルメットと自転車競技用のスーツで決めたカップルでした。二つ掘りに上がった所で姿を失い、追いつけないだろうなと思いながらも急な坂を喘ぎ、水下公民館を過ぎて“こころ介護”の前でついに追いつきました。

どこまで行くのか訊くと、きょうは下田へ行くと言います。実はこの二人も先ほどの二人のランナーと同じグループだったのです。千葉県の流山在住の方たちで、きのう電車で伊東まで来て白田の民宿に泊まったのだそうです。きょう全員が下田に合流して帰ると言うことでした。

それぞれが銘々に歩いたり走ったり自転車に乗ったりの自由な形で、伊東から下田を一泊二日で目指すグループでした。グループでこんな楽しみ方もあるのですね。

山神社先の農免道路をゆくと言う二人と別れて、きょうは散歩の足は延ばさず、栄昌院経由で一望閣、中川の畑へと下ります。最後に東田の上で年配のカップルにお会いしました。“じゅうないさん”の寄合いだったらしい。月に二日の会合があるとか。足元に気を付けながらも、歩きで往復出来た幸せをかみしめているような二人でした。