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リスの巣とコトリの巣2013/10/17

ヒヨドリの巣

<ヒヨドリの巣>

やっさかのオヤジさんと話している時、林の沢側の立木からリスがチョロッと現れて、地面に降りたかと思ったら、直ぐにまた木に登って姿を消しました。目の前でのことです。
 


「オー、タイワンリスがヨー、巣を作ったんだ。来てみな」というわけで、彼の後についてゆくと、裏庭のカエデの樹上に木の葉で隠れて良くは見えませんが、確かに枝を集めたような巣が見えます。巣自体は密に出来てはおらず、だいぶまばらな物です。
 


それまで漠然と、何かの穴の中に閉じこもっているのかなと思っていたのが、何と、樹上に巣をつくるとは!でも、お宅に接している「林の沢」の涸沢には大小の木が鬱蒼と茂って、巣をつくるにはもっと好条件の場所があるでしょうに、このリスときたらわざわざ人家の裏庭の木を選ぶとは、余程やっさかさんがお気に入りと見えます。
 


いつぞや、やっさかさんのお宅の電話線がリスにかじられた話を聞いたことがあります。まだ、民宿を営業していた頃の話しです。迷惑だったに違いないのです。それでも彼はどこか楽しんでいるようにも聞こえます。「ウチにはどういうわけか、生きものが来るんだよねエ」

 

<タイワンリスの巣>

その木には以前にメジロが巣を作ったとも。枝が伸びて邪魔になったので剪定していたら、メジロが周りを飛び回って喧しく鳴いているので不思議に思っていると、上から何かが落ちて来た。よく見るとトリの卵だった。そこで彼は直ちにその場から離れて様子を見ることにしたと言います。
 


それから数日して、メジロがその木に頻繁に出入りするのを見たそうです。2羽だったと言いますから、ツガイだったのでしょう。そのうちに姿を見なくなったと言いますから、多分、巣だっていったと思われます。
 


「こないだ、6月だね、ヒヨドリが来たのは。玄関前の木だよ。立派な巣があるよ」と言って、やっさかのオヤジさんは玄関前の茂みに私を誘いました。見上げると、これはこれは文句ない巣です。小鳥にしては大きい巣です。ヒヨドリにはこのくらい大きいのが必要かなとも思いました。
 


「7月だから、ひと月ほどで巣だったのかな」と言いながら、また同じ言葉を繰り返しました。「どういうわけかねえ、ウチには生き物がよく来るんだよ」
 


もともと草花や植木が好きなオヤジサン。玄関の表や裏、そして畑にはハナモモ、サザンカ、キンカン、アセビ、サツキなど様々な木や植物が植わっています。民宿を去年でやめてから、庭の木々を見上げている姿が時折見られるようになりました。