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稲刈り2010/11/05

稲刈り


志津摩の“うわん丈”さんの田圃では上の段の稲刈りが進んでいます。下の段の“はざがけ”から数日が経ちました。稲刈りは今日のような汗ばむほどの秋晴れのもとでするのが一番ですね。ただ、秋も深まったせいで、汗まみれになって働く、ある種の躍動感が伝わってこないのは残念です。

ところで、稲を刈ったあとの田圃が青いのは意外でした。私のイメージでは干上がった土の上に切り株が点々とつづくというものでしたが、見識不足かな?


遊歩道から踏み切りを渡る前に、久しぶりに徳造丸の会長さんの野良姿を見つけました。先の台風で総倒しになったオリーブの木が一部根付いておらず、今回の台風でまた倒れたとのこと。でも、全然、困った風ではありません。

たまたま目にした沖のほうで一艘の船が水しぶきを上げています。クレーンを載せていますので、網を上げているのかなと思ったら、会長さんは、あれはエンジンの煙が風に煽られたのだろうと言います。定置網を修理しているのかな、と。

ついでに、網起しをして魚を取り上げることを“網を締める”と言い、その道具が“タマ”だそうです。昔、北川の定置網ではブリが良く獲れたと言います。今読んでいる「東伊豆町誌」にも、北川のブリの定置網漁のことが載っていました。

いつもは質問ばかりしている私に、会長さんは「こちらに越してきて一番印象に残ったのは何かな?」と逆に訊いてきました。突然でしたので、山歩きの好きな私はとっさに三筋山と答えたのでした。

しかし、本当のところは朝な夕なに目に出来る稲取漁港ではないかと、帰りの道すがら思ったことでした。今では当たり前の風景ですが、これを目にすることが出来なくなったら、どんなに寂しい思いをすることでしょう。何故なら、朝夕だけではなく夜トイレで起きたときにも、港を見下ろしては度々安らぎを得ているのですから。