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寝姿山のお顔へ2011/01/07

寝姿山の”まつ毛”


下田の寝姿山は口がチョコンと付いて、睫毛が長く魅惑的な顔をしています。先月下田富士に登ったとき、ある男性からこの山(武山?)への登山路があると聞いて、是非とも近いうちに登ってみたいと思っていました。

新下田橋を渡り左に旧下田街道に入って間もなく、ポツンとある家の向かい側に細い山道がありました。街道とは逆方向に武山を右から巻くように続いています。この家の犬に吠えられたこともあって、この場を通り過ぎ、ロープウェイの直下の先の自販機のある町工場の前で、折しも車から降りた人に武山への取り付きがどこかと訊いてみました。

すると、この先にも道があるけれども、”首”へ出る道で、あの”頭”に直接登る道は先ほどの山道だと言います。ただし、道がはっきりしているかどうかは分からないとのこと。そこでその山道入口まで戻ると、あの犬は今度はおとなしく黙って見ているだけです。話し声が聞こえたのかも知れません。

さて、勇躍してこの道に入ると、意外と手入れされて歩きやすいことから期待感が一層高まりました。しかし、それも束の間、すぐに金網戸でゴーストップです。でも先に道は通じているので、ここは石垣を飛び越えて中に入りました。

立ち入り禁止の看板に目をつぶって先へ進みます。ところが、間もなく道は国道の方角に下る地点に来ました。時刻は10時50分。ここから高みを目指すことになります。

5万図では山頂から南西に窪んだ斜面が読み取れます。この斜面には至るところ大岩がゴロゴロしていました。しばらく北東の方角に斜面を攀じていくと、コンクリートの土塁が目に入ってきました。埋め込み標には”昭和53年土留”と書かれています。

土塁


さらに木や岩につかまりながら上へ行くと、“5”と書かれた大岩がありました。工事現場の何かの記号なのでしょうか?とにかく、こんな急斜面での工事はさぞ大変なことだっただろうと想像しながら、上を目指します。

途中から左前方に尾根が目に入り、そちらへ移動してゆきます。岩尾根に立ったのが11時半でした。尾根の先端にはあの美人の睫毛岩がそそり立っていました。眼下に稲生沢川と下田市街が広く見渡せます。前方の下田富士は下界で見るほどの存在感はありませんでした。

”まつ毛岩”


小雪が舞う“睫毛”でした。その岩によじ登るのはそれほど難しくはなさそうです。でも、最近は高度感の免疫がなくなって、もはやそこまでの勇気は出ません。若かったら、登っていたことでしょうに。

この尾根にはもう一か所、展望が開ける場所がありました。その小岩が実はあの”おちょぼ口”です。そこからはロープウェイ山頂駅が間近に見えました。(つづきはまたあした)

ロープウェイ山頂駅