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船原は船腹か?2015/10/24

ブーゲンビレア
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下船原のUさんのミカン畑はサツマイモのツルが我が物顔に跋扈して、今や草木深い荒地の呈を示しています。今朝はそのサツマイモのツルを“刈り取る”作業に手を付け始めたようです。

 

もともとサツマイモを収穫するためにイモ畑にしたのではなく、痩せた土地を肥やそうというのが目的です。ツルは太く、葉も通常の2倍くらいに巨大化して、刈り取り作業はさぞかし難行、苦行となることでしょう。

 

さて、ここの「船原」というあざなが気になって調べてみたら、伊豆の湯ヶ島に船原があり、他にも静岡市清水区、兵庫県伊丹市、福岡県古賀市などに同じ地名があります。全国をつぶさに調べたらまだまだあると思われます。

 

ところで、漢字の「船原」を辞書で引いても、項目がありません。代わりに「船腹」が出てきて、船底の意だそうです。ひょっとすると、船腹が転じて船原になったのかも知れません。ここ下船原は確かに船底のように平らな高台です。

 

 

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当てにならない憶測はいい加減で止めることにして、Uさんがこの土地を取得したのは20年ほど前と聞きました。銀行の勧めでオーナーになったらしい。一反3畝というから、約400坪です。

 

車を乗り入れる道をとるために500坪くらいにしたかったらしいが、それには隣地との問題があって諦めたそうです。Uさんは何事も欲張ってはならぬ、ほどほどにするのが一番だという。避けられるいざこざは未然に防ぐべきだと強調するのでした。

 

Uさんは区長を2期務めた経験があり、中でも細野高原の植樹に際しては家業を棚上げにしてまで労力をつぎ込んだと言います。平成3年に熊口の水源涵養を目的として中ノ段6.38haに杉1万本を植樹した記念碑が熊口の近くに立っていますが、彼がその時の区長として尽力したということです。

 

実はその時の町長とは犬猿の仲だったが、この件に関してはこの植樹が県の中央植樹祭として行われたことから、町長には1歩引いて協力したらしい。ことに当っては私見を抑え大局的に歩み寄るべきだという彼の信条が読み取れます。

 

今年既に米寿を迎え、益々意気軒昂にして衰えを知らず。まさに後進の良きお手本です。