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奇妙なツル2015/12/28

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散歩で特にテーマを持たないとき、路傍で何気なく目を移した先に不思議な現象を見ることがある。それは単に観察者である当人の勘違いや、想像力の無さ、或いは勉強不足に由るところ大なのだろうが、それだけでなく、この世の創造主の測り知れない何かを感じてしまう瞬間でもある。

 

東伊豆町の消防署の前を通り過ぎ、国道から分かれて稲高の坂を上がる途中、歩道橋の僅か上部にカーブミラーがある。その鉄柱にツルが巻き付いているのに気がついた。よく、高木の太い幹に巻き付いているのを見かけるような、あの蔓である。

 

ただし、今回目にした蔓は直径2センチほどもある円形で、フジなどと違って普通の木の枝が巻き付いているように見える。だから寄生植物ではあるが、自分では幹を持たず、光合成に必要な光をより多く受けようとして他の幹に依存して高度を稼ぐツル性の植物のようだ。

 

よく見ると、地中から蔓をもたげて鉄柱に巻き付いている。従って、栄養素や水を自身の道管を通じて地中から吸い上げ、光合成を達成しているのだろう。ヤドリギのように寄生した樹皮から栄養を得るのとは違うのが分る.
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 さて、ここで問題にしたいのは、カーブミラーの鉄柱に巻き付いたツルが隣の樹に乗り移る時間的な経過のことについて、である。鉄柱から離れたツルが成長しながら上に伸びて、隣のサクラの樹にこうもうまく乗り移ることが出来るものなのか?

 

乗り移るまでにはかなりの時間が必要で、その間、厳しい気象の変化があったに違いない。他にも物理的に困難な障害もあったはずである。それを乗り越えて乗り移ったとしたのであれば、「神の為せる業」としか思えない。それとも、柳に風の如く、それほど難しい業ではないのか?はたまた、当方の観察不足によるものなのか?