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バリエーションルート2009/07/13

ブナとヒメシャラの林
今年二度目の天城山行きは散々な結果に終わりました。
全身創痍の帰還となったのであります。頭に二箇所そして、左足二箇所、右足三箇所の計7箇所にキズを作ってしまいました。

頭は大きなタンコブに血がべっとり。左膝のオサラにも血がついて、こちらのほうはピリッピリッと電撃的衝撃を断続的に受けて昨夜はよく眠れませんでした。右足の親指にもシビレが残っています。

実はきのう天城の万三郎から万二郎に登り、計画では登山口のゴルフ場へ下りる予定だったのが、時間に随分余裕があったため、急遽万二郎から箒山へチャレンジしてみたのです。

今年三月に箒山に登った際、すぐ目の前の万二郎が魅力的な姿で私を呼んでおりました。ルートも通じていそうに見えます。ただし、時間の関係で別の日に改めてためしてみようと考えました。

ネットでこのルートを調べてみると、やはり、あまり歩かれていないコースなので、難儀しそうな感じです。でも、例の赤いリボンの尺取虫作戦でトライすれば、何とかなるだろうと思っていたのです。

しかし、それには先ず安全を考えて、下から上へが条件です。山腹からその山の高みを目指してゆけば、いつかは山頂に達することができるはずで、逆に、山頂から下への場合、樹海の中に入ると目標の場所、山が見えなくなります。厳密なコンパス操作が必要になります。へたをすると、とんでもない所へ下ってしまうことが往々にしてあるのです。

今回の場合も、何度もコンパスで方向を確認しながら下りたのですが、結果からすると、それが厳密ではなかったのです。南西の方角に向かわなければならないのに、ときどき東の方角へ下りていったのを覚えています。そのほうが歩きやすかったからです。

そのミスと修正を繰り返しながら、実際は東に道をとっていたのでした。それは家に帰ってから分かったことです。それまでは何故、林道に出なかったのだろうかと不可解でした。

さて、沢が見えてきたときは、最初はこれを避けてその上を下りるようにしていました。ところが、枝沢との間に挟まれて、ついにはその沢の合流地点で沢に下りざるを得なくなってしまったのです。

さあ、そこでひと休みして鋭気を養い、敢然と挑戦する意欲をもって再スタートするべきでした。しかし、パニックに近い頭にはその余裕さえありません。時間の余裕は充分にありましたのに。

とにかく安心できる場所まで下りたい。その一心でした。何とビギナーのような情けない考えに捉われていたのです。

しばらく沢を下ってゆくと、3メートルくらいの滝が待ち構えていました。他と比べてそこを通過したほうがベターです。沢歩きは何度も経験があり自信もあるので、さっさと下りようとしました。垂直の滝にはホールドもたくさんあります。しかも滝に水はありません。

最後のステップで岩床に着いたと思われたとき、左足がすべって、そのまま膝をつきました。強烈な痛みを膝に感じると同時に、頭が一瞬ボーっとしたのを覚えています。背中のザックの重みで岩に頭をぶつけたらしいのです。

慎重に下るには、クライミング姿勢で岩に対しながら三点支持をとるべきなのです。そのときの私は焦りが先にたち集中力に欠けていました。岩に背を向けて何の気なしに取り付いたのが大きな過ちでした。

それでも、立ち上がってみると、打撲の痛みは残っても骨折の心配はなさそうです。不幸中の幸いでした。骨折でもしていたらと思うと、ぞっとします。

その後も、下り続けるのに一所懸命でしたので、痛みはさほど感じる事はありませんでした。ついに林道に出たとき、そこから続く長い下り坂が苦しい道となりました。

やはり、下から上へアタックすべきだったのです。いつか機会を見つけて雪辱しますからね!

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