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独活峰の別荘2012/08/25

ワルナスビ
通称山田川の上流と菖蒲沢川に挟まれた台地状の峰は西側が一本松、東側が独活峰と呼ばれています。その峰には小型車なら通れる道が南北についており、林の中に昭和45年(1970)植栽による杉の間伐対策事業が平成4年(1992)に実施された旨の看板が立っています。

苗木を植えてから22年経って間伐が為されていますが、その後、20年が経っていますから再来年あたりにはまた間伐事業が実施される運びとなるのでしょうか。現在林の中は少々若木が背をもたげてきて林床は密になりつつあります。

看板を通過して間もなく、最初に出合ったハウスの前で車が道を塞いでいました。近づくとちょうどゲートを開けて車を中に入れようとしているところでした。この敷地の中には丸太づくりの立派な屋敷があります。

果たしてその方はその屋敷のオーナーでした。お見受けしたところ、74,5歳くらいの方です。休日を利用して別荘生活を楽しむかのような雰囲気があって、その辺を訪ねると、実は稲取在住の方でこの屋敷は日中農作業の合間に休憩をとる場所として利用しているとのことでした。

実は数千坪あるこの土地は当初、この方が経営する設備会社が抱えた残土を仮置きするのが目的だったそうで、その後、この場所は引退後の慰みとして農園に変えたということでした。

目の前にはハウスが二つあり、中にはプチトマトのようなものが赤い実を付けています。その周りの柵にはアスナロが枝を伸ばし始めています。ところが、すべてこれらはご当人が一人で作り上げてきたと聞いて驚きました。空き地に大きなユンボ(ショベルカー)が一台ありました。これも一人で動かすそうです。

それから、この土地を拓くについて一番問題だったのが水だったと聞いて意外な気がしました。細野高原やゴルフ場あたりから流れ落ちてくる沢や枝沢に恵まれていると思っていたからです。

結局、井戸を掘ることにして200m掘ったところ期待通り清水が湧出し、それ以上掘ると1メートル増すごとに水温が一度、二度と上がってゆくのがわかりました。もとより温泉についは既に稲取の温泉口にて享受済みなので、惜しげもなく冷温湧水のままで工事を完了させたと言います。

この土地の取得についてはあるエピソードがあったそうです。東京からのゴルファーがここを通るたびに景色が優れているのに感銘して4人共同で土地を購入したのだそうです。当時はアザミが原方面が広く見通せるほど立木はなかったとのことです。

この方がこの土地を取得したのはその後、雑木が繁茂して見通しが利かなくなっていた頃ですから、昔の状態は想像もできなかったと言います。そして今、その土地はミカン畑にもなり、クヌギ、ナラなどが繁茂する林となっています。

さて、独活峰側の農園は今後どう発展してゆくでしょうか。この方には大いなる夢があるそうですので、これからもお邪魔する許しを得て、それが形を整えて行くのを見守りたいと思っています。

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