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河津から三筋山へ2012/12/07


沢田の林際寺から旧林際寺跡を通って大池へ出るコースをトレースした後、現林際寺の背後の尾根を登って天子平の別荘地に上がり三筋山経由で稲取に帰還してから、もう一つ手前の尾根が気になっていました。
 


それは大池から南東に派生する尾根(見高山~20号鉄塔~303.2m峰)を歩いたときにはっきりと自覚したのでした。20号鉄塔から南下した際、西南に巻き道があったのを記憶していたからです。
 


さて、きょうはその宿題を果たすべく絶好のチャンスを迎えました。天城は風が強かったようですが、東伊豆は無風快晴。超低山の里山歩きには願ってもない好日。
 


雑木林


結果は地図読みも無難にこなせて、所期の目的を達成することが出来ました。20号鉄塔~303.2m峰の稜線に達するまでの緊張感と、無事その稜線に乗ったときの満足感、そしてその後の三筋山経由稲取までのきついアルバイトに耐えた充実感は何物にも代えがたいものでした。
 


ちなみに午後3時の三筋山山頂にはパラグライダー族やハイカーの人影はなし。細野高原でカヤを刈る軽トラ1台と、行楽と思われるワゴン車1台を目視したのみでした。時刻が遅かったせいかもしれませんが、少し寂しい気がしました。でも、明日は土曜日、きっと賑わうことでしょう。



河津から三筋山へ②2012/12/08


隠了寺下の田尻川にかかる橋を渡って、河津田中の小峯堂に到る道は一度歩いたことがあります。大池から東南に伸びている尾根を歩いたときにもこの道路上の隠了寺寄りに降りました。近くに青面金剛碑とお猿さんの小さな飾りを置いた石碑があったのを記憶しています。

十四番札所小峰堂


河津駅から歩いて小峯堂にやって来ました。「伊豆横道十四番札所」と彫られた大きな石碑が立っています。無人のお堂の周りには六地蔵や庚申塔、そして可愛らしいお地蔵さんが何体か迎えてくれます。きょう一日の無事を祈って手を併せました。
 


この小峯堂の前に今回の目的の尾根が控えています。さて、どこから取り付くか? 少し先に引っ込んだ細い道が地図上の破線に違いないと、先ずは偵察のつもりでこの道に入りました。山を背にした民家の裏に道がないかなと考えていると、ちょうどオバアサンが庭先に出てきました。
 


このオバアサンが耳寄りな話を教えてくれました。この細い道が広い道に合流する手前に墓地の脇を通る山道があるとのこと。「この墓地にはウチのお墓もあるんだよ」
 


10
40分墓地に向って取り付きました。急な坂道を少し行くと左手に墓地が現れました。山の斜面は石垣で何段にも整地され、立派なお墓が立っています。道はその先へと伸びていましたが、案の定、間もなく行き止まり。
 


それでも、右の谷側に道が付いているのが立木の陰から見通せたので、明らかに侵入禁止の意図のある伐った竹のバリケードを強引に突破して、この道に入り込みました。どうやら目指す高点の一つ、242m峰の南に深く切れ込んだ谷に付けられた道のようです。
 


しかし、明瞭な道はすぐに無くなり、それではと、目の前の竹藪の斜面にがむしゃらに取り付いて上を目指します。シシ避けの有刺鉄線を乗り越えて更に登ってゆくと、はっきりした山道に出ました。やれやれ、ここで一呼吸入れて尚先に進みます。道は石ゴロが続き、やがて、石垣を組んだミカン畑が現れました。すると、この道を追えば里に出るのでしょうか?



<造林小屋でしょうか?もう少し上にもありました>

<この切り株には何か細工した痕があります。何かの目安にしたのかも>

こちらの方は水平なその道から別れて高みを目指し、暫く行くと、ついに尾根に乗りました。多分、242m峰から南西に落ち込む尾根の末端の170峰から北東寄りに乗り上がったものと思われます。時刻は11時を回り、ここまで約30分を要しました。
 


この先は北東の方角に尾根を外さなければよいのです。少し下って鞍部からまた登りを我慢してようやく242m峰に到着です。たおやかな山頂は背の高い雑木林が辺りを明るく整然とした好ましい感じにしていました。一面に降り積もった落ち葉が手入れの行き届いた茶色い芝生のようです。



この先は地形図を見ると痩せ尾根を行くようですが、特に危険な所もなく、大岩が目立ち始めた頃、明瞭な道が340m峰の大きな山体の西側を巻き始めました。多分これを行けば、大池からの南東の尾根に乗るのだろうと思われました。

<進行方向に向けて折った細い木が目印です> 


そして間もなく待望のその尾根に無事乗ったのであります。尾根の反対側に降りれば、谷戸の大杉経由で見高入谷へ降りられます。仮に見高峠とでも名付けておきましょう。時刻は12時ちょっと過ぎ。


河津から三筋山へ③2012/12/09


見高峠からは北西の尾根を行き大池へ向かいます。とりあえずこの尾根を見高尾根と名付けましょう。次の最初の目安の20号鉄塔は黄色い標柱の鉄塔案内の先にあります。この辺は巡視路としての形状を充分に保っています。


鉄塔の基部に着いて少し休憩をとりました。東側に立木の隙間から稲取岬と白い灯台が見えます。見高尾根は全体に低い尾根が林の中に埋没した感じで、景観を殆ど楽しめないのが残念です。林の中は暗いので尚更にその感じを強くします。
 


さて、次は見高山が目標です。高度を上げるにつれて大岩が目立って参ります。この尾根は一度下った経験があるので気を許して歩けます。やがて間もなく大岩が居座る山頂に到着。
 



<見高山頂上>

この山頂からは直下の大岩の後ろに急な尾根道が続いています。とにかく北西に向って上ってゆけば良いのです。シカが一頭、西の斜面へ逃げてゆきました。ここから先はシカの糞が目立ちます。
 


見高山を下った鞍部は逆に大池からの下りのときは要注意の箇所です。南西にのびる尾根に引き込まれやすいからです。この南西の尾根を右に見上げるようにして見高山を目指すことになります。
 


大池を目指す今回はこの鞍部からの登りが少し辛くなってきました。疲れとシャリバテが原因のようです。ただ、境界標石とピンクのPPひもが現れ始め、あとは行く手の心配は完全になくなりました。
 


やっと大池の十字路に着いたのは13時少し過ぎていました。河津田中で取り付いて約2時間半かかっています。とにかく、これにて所期の目的は達成できました。ここで食事としたいところですが、もう少し辛抱してパラグライダーのフライト地点まで頑張ることにしました。

<大池の辻>

 
そこからは大池やその先の片瀬山・城山、爪木崎、そして大峰山から稲取岬、奈良本の風車尾根等を見渡すことが出来ます。冬は風を避けることも出来るのです。その後は誰もいない三筋山に登り、いつものように大峰山の稜線をたどって大久保に降り、稲取駅経由で帰宅。河津駅から稲取駅へのウォーキングならぬ、ハイキングでした。

<大池フライト基地より大池、片瀬山・城山、天嶺山>





風車の丘へ2012/12/10


アニマルキングダムの入り口に上がろうとするところ、即ち、ゴルフ場への道が分かれる場所に上の風車の丘から高圧線が降りてきています。遠望すると、3基ある風車の真ん中の位置から電柱が下へ何本か連なって見えます。きょうはここをよじ登ることにしました。

<先ずは「ふれあいの森」展望台へ 先日歩いた見高尾根と手前に大峰山> 


地形図で調べると取り付きが330mで、430mが2番目の風車の高さなので、その差は100m。登山道ならば10分もすれば登り切る高度差です。しかし、当然にも道はありません。しかも傾斜は急です。


 

<途中で振り返ると、大観覧車が>

送電線の下は立木がありませんが、直登するには概して足がかりが乏しく思われました。そこで途中から左手の林の中に入り、ステッキを使い、そして木につかまりながら上を目指しました。ところどころ獣道のような踏み跡を拾い、時には九十九折りに行ったり来たりして、ついに山頂ならぬ2番目の風車の前に躍り出ました。万歳!

 

<風車の丘からの大島>

<万三郎と戸塚山に薄っすらと雪が>

送電線直下のボサを除けば、左右の林の中の足下は比較的荒れておらず、登りやすかったと言えます。また、シカの爪痕や糞が道を選ぶのにここでも貢献してくれました。
 


風車の丘からは浅間山に登り、その先を尾根伝いに直降を試みましたが、背丈のあるカヤに行く手を阻まれ戦意喪失。諦めて風車の丘に戻り、下山。浅間山の頂上では南側の急斜面に土嚢が積まれ、山頂の保全工事が進行中のようです。でも、きょうは工事はお休みのようで、先週動いていたクレーン車も人の姿もありませんでした。

<岩の浅間神社>

<浅間山展望台からの利島>

<山頂の奥社>

この木何の木?2012/12/11



きのう風車の丘に上がって下山したとき、三号井配水場の上から見た風景が忘れられません。手前の垣根の緑と、落葉した赤い実のグミの木(?)、そして山の黄葉に彩られて青い屋根のスポーツビラと山の上の大観覧車がその景色の中に融けこんでいました。

 

それにしても見事に枝を伸ばした落葉低木のこの木は何の木でしょうか? 実のようなものは拡大してみると、ハゼの実がハゼたようなのが見られます。グミの木ではないかもしれません。