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”はんまあさま”2014/08/18

サボテンの花
八幡様の脇にある東町の公民館にお年寄りが続々と詰めかけているので、門口にいたまだお若い方に訊いたところ、月一回のお年寄りの寄合いだとのこと。普段は10日がその日なのだが、今月はお盆ウイークと重なるので今日に繰り延べしたとか。

来月も実は“はんまあさま”があるので同じように繰り延べされるという。“はんまあさま”の主役はお経を唱えられるオバアサンです。男衆も各家庭ではそれなりにお経が読めるのでしょうが、宗派を超えてお経を唱えられるのはオバアサンだと言います。

そんな実力者であるオバアサンが年々少なくなって、この稀有な伝統の存続に対して危機感がつのり、継承者を模索したところ、それなら子どもたちにこの伝統に触れてもらうことから始めようと、幼稚園児や小学生を集めて“はんまあさま”教室を開くことになりました。

9月の7日と9日の2日間に教室を開き、「ふるさと学級」のメンバーの指導で“はんまあさま”を作ります。ハマユウの葉をつかって侍姿を作り、イカやサンマを切り抜いて添えるのが“はんまあさま”です。これを9月9日の重陽の節句の日に海に流して、邪気を払い、長寿を願うのが稲取の“はんまあさま”の日なのです。特に浜の人たちにとっては大漁を祈る意味あいがあります。

全国的に重陽の節句の日には菊花を飾ったり菊酒を飲んだりして祝うようですが、稲取のはんまあさまの形をとるのは独特です。「ふるさと学級」の取り組みに敬意を表したいと思います。