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「NCB0846」2016/09/04

モミジアオイ
国立がんセンター等の研究チームが、従来の抗がん剤が効きにくく、再発や転移しやすい大腸ガンに対して有効な物質を作ることに成功したそうです。今朝のNHKニュースで知ったホッとニュースです。そこで早速ネットで調べてみました。

http://www.qlifepro.com/news/20160830/identifying-novel-compounds-which-inhibit-ncb-0846-colon-cancer-stem-cells.html

http://hibikenkou.net/ncb-0846-colon-cancer/

人の細胞同士はWNT(ウイント)と呼ばれるたんぱく質をやりとりすることで、様々な情報を伝達している。この情報はWNTシグナルと呼ばれ、あらゆる組織形成に必要不可欠なもので、この伝達経路に異変が生じ、WNTシグナルが過剰に伝わり過ぎると、ガン細胞やその元となるガン幹細胞の発生・増殖をもたらすことがわかっています。

実際、大腸がん患者の90%以上は、このWntシグナルの伝達経路に変異が認められていました。このほど、チームはこれに強く関与している酵素(TNIK)を発見。更にこの酵素の働きを妨げることで、ガン細胞の増殖を抑える新たな化合物「NCB0846」を作ることに成功したのです。

そして、従来の抗がん剤が効きにくく、再発や転移しやすいガン幹細胞に対する新たな抗がん剤として、1,2年後には臨床試験にこぎつけたいと言う。臨床試験の結果がどうなるか予断を許しませんが、患者の一人として大いに期待したいところです。