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柿食えば2010/10/22

柿の木


ついこのあいだの暑さがウソのように、外に出ると風が肌寒く秋が少しずつ深まってきているのを感じます。いつもの坂道で見かけるウルシの木の葉がすべて色づく前の、ところどころに赤い葉を交えている様子に何となく情趣を覚えます。

極めつけは葉を落とした枝にいくつか残された柿、というところでしょうが、季節はまだそこまでは進んでいません。

先日テレビで柿の栄養価が大変高いものであることを知り、私どもではまたぞろ柿の“大合唱”が始まっています。ビタミンやカロチン、カリウムなどが他の果物と比べて桁違いに高いのです。コレステロールや高血圧に良いというわけです。

ウイキペディアによれば柿は本来、渋柿で甘柿はその突然変異と考えられるとのこと。また、渋さの元のタンニンが水溶性だと渋く感じ、水溶性でなくなると、つまり、熟したり干したりすると渋さが感じられずに食べられるということです。

オリーブオイルが良いと聞けば、トマトジュースや味噌汁に入れて飲んだり、ブルーベリーが目にいいと聞けばサプルメントを取り寄せたりと、他にも何度試したことでしょうか。いろいろと試してみても、結局は長つづきせず、いつのまにか関心をなくしてしまうというのが私どもの常でした。まあ、今回もいつまでつづくことやら。

田の上から志津摩までの今朝の散歩で、“長坂”のミカン畑の上の民家にあった一本の柿の木を見てから、他にどこの家にあるかなと思いながら歩いていたら、わずか三箇所しか目につきませんでした。

そのうちの一軒で、珍しく数本の柿の木を庭に持っている家があって、その手入れをしている方がいたので聞いてみると、先週から収穫を始めたそうで、いずれも渋柿だということでした。ついでに、もいで出来た柿のヘタの穴に焼酎をつけ、ビニール袋に入れて密封し4日を置くと渋抜きが出来ると言います。

去年、皮を剥いた柿を軒先に吊るしていた家が入谷のほうにあったように記憶しています。ミカンがずっと人の手が入らず、実も落ちるままにしているのを所々で見かけますが、柿も収穫されずに終わるのはもったいないですね。枯れ枝に残っている絵になる柿は一つか二つで十分です。