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第28番札所 大慈寺2015/02/08

南伊豆町下流
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次は第28番、東向山 大慈寺。
バス停下流で下車。小さな漁村の感じで、人の姿もない。目に入ったのは平屋の建物で、「下流漁業協同組合 天草倉庫」と一字ずつの看板が、この下流の象徴のように存在感があった。
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一枚の戸が開いていたので中を覗くと,ガランとしてただ柱のみが何本も空間を分けている。今は天草漁の時期ではないのかも知れない。台車のように大きな重量計が幾つか片隅にあった。

 

この隣の真新しい白い建物が伊豆漁協の南伊豆支所下流出張所。現在では伊豆半島は伊豆漁協で統一されているようだ。この脇から山の手に向って細い川があり、それに沿って進むことわずかで川から離れ、左への道を上がってゆくと、長い石段のある大慈寺である。裏山を背負った立派なお寺で、境内には鐘楼があった。
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第28番 大慈寺

 

庫裏に挨拶に回ると、ご住職が出て来られ、自ら直筆の上にご朱印を頂いた。その上、お供物の残りを分けていただき、本堂での納経にも親身な気配りが身に沁みた。

 

漁協の前に戻ると、その建物の一画にある待合所のような部屋に年配のご婦人が三人いて井戸端会議。波がまだ荒いので今朝は船が出ていないという。それから浜辺に干してある物は何かと問うと、あれは“ほんだわら”で、ここでは“モコ”と呼んでいるとのこと。

 

このモコは昔は食用にもしたが、今では正月用のお飾りや飼料、肥料に使われているらしい。しかし、この漁をする家も今は一軒だけと聞いた。持ち時間30分が尽きて、間もなくバスが来た。次は寺坂へ向かう。
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ホンダワラ