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キヌサヤエンドウ2012/07/06

中川の畑で長い間雑草が伸び放題になっていた土地がこの春に刈られ、この後に何らかの動きがあるものとの予感がありました。すると、先月いつの間にか土が掘り起こされ、畝の列が綺麗に何列も出来ました。やはり何かの作付けが始まったのです。

今朝、その畑で作業中のOさんにお会いできました。ここでキヌサヤエンドウを栽培するのだそうです。Oさんは別の畑でキヌサヤを栽培していますが、この畑では初めてだとのこと。

畝の上に自転車の空気入れみたいなものが立っていたので訊くと、土の中を消毒しているのだそうです。これはクロロ何とかというかなり強い消毒薬で、タンクのような部分に350cc位の容量のビン1本分を入れ、土の中に注入する。一本で畝一列分だそうですから、全部で10本くらいを100坪~200坪の土地に使うわけです。

こうした処理は、キヌサヤエンドウが酸性土に弱く連作がきかないので、それを解決するための一環だということです。注入が終ると、マルチシートを被せて土中に万遍なく行き渡らせ、約一か月後には播種が可能になるとのことでした。

キヌサヤエンドウは昔は成金豆と言われたくらい換金性が良く、現在でも比較的相場が安定しているので、農家としては大きな収入源となっているようです。でも、栽培には何かと手間がかかるようです。特に、収穫時の手間が大きいといいます。その時期を逸すると市場価値がなくなってしまうようなことがあるらしい。物が細かいだけに大変だとは想像できます。

ネットで調べたら、自然農法の紹介が大分ありました。薬品を一切使わない農法です。勿論理想的ですが、最後に収穫へ持って行くまでが大変のようですし、収穫が終わった後、3~4年も連作が出来ないのは収入を前提とする農家にはなかなか出来ないことです。

しかし、一方で消費者である我々の立場からすると、強い農薬を使うのは考えものだということになります。農薬を使うには農協などのガイドラインに従ってのことで、それも厳しい基準があるようですが、生産工程の実際を見ると、少なからず怖くなってしまいます。

でも、キヌサヤに限らず、たいていの野菜果物は農薬なしでは私たちの口には入らないのでしょうね。