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コメ作り2012/07/07

志津摩の田圃
「上で田植えが始まってるよ。幼稚園の子どもたちも来てるよ」この火曜日の朝に徳造丸の真さんから取って置きの連絡をもらいました。子どもたちの田植え風景は写真撮影のまたとないチャンスです。

そんな願ってもない機会なのに直ちに動けないのが私の融通の無さ。火曜日は食料の買い出し日に決めており、それに従って朝からのスケジュールが一つ一つ決まってゆきます。詰り、絶好の機会に向ってスイッチが入らないのです。

昨日、田植えのその後の様子を見て参りました。ちょうど“うわん丈”さんが田圃の生育ぶりを点検していました。子どもたちは1時間ほど一生懸命に苗を田圃に向って投げていたそうです。田植えから3日目経ち、斜めに突き刺さった苗も9割がた真っ直ぐ伸び始めているようです。

順調にいってサマになるのはお祭りが始まる頃だそうで、葉が成長するに従って全体を自ら垂直に修正してゆくというのですから、その生命力に驚かされます。

うわん丈さんはコメ作りに何十年と付き合ってきて、この道を未だに窮めているとは言えず、毎回が勝負で勉強だと言います。苗作りから土起こし、水入れ、田植え、雑草取り、施肥・追肥、病害虫の防除等々、その都度対象と会話を交わしてきたのだそうです。

会話が順調にいったときには豊かな収穫が約束されるのですが、各ステージを通じて仲良く会話が出来るものではなく、相手に翻弄されてしまうのもしばしばだと述懐していました。うわん丈さんのコメ作りの会話はこれからもずっと続きます。

ポート黒田2012/07/08


ポート黒田さんのお店は稲取漁港の西南部、三島神社参道の入り口にあります。いつもお店の前を通りながら気になっていましたが、きょう初めてお訪ねすることができました。
 


中は稲取のお土産物を中心にして、それを取り巻くように“おたからもの”が所狭しと展示されていました。先ずは雛の吊るし飾り人形が目を引きます。わざわざ労を厭わず説明してくれたオカミサンの話しでは150年も前のものだと言います。女房殿は目を見張っています。
 


その奥に飾られた雛人形は気品を供えた表情を見せています。こちらの方は更に古く300年前の雰囲気を今に伝えているかのようです。上方のお雛様ということでした。

 


その他、古き良き時代のしっかりと作られた旅行用大型トランク、船蔵、掛け軸や相撲の巡業表、レコード、紙幣等々、古い貴重な資料が並んでいます。




そのうちにテーブルを囲んだ喫茶コーナーがあったのでコーヒーを頂きながら、蓄音機にかけたレコードの音楽に耳を傾けました。
 


ところで、これらの品物はすべて自宅の蔵のなかを整理したときに現当主の方が発見したものだそうで、あまりにもその数が多く、しかも年代ものだったので、稲取の町おこしを兼ねてこうした形で一般に開放することにしたのだそうです。
 


稲取にはこうした資料館が殆どないので、ポート黒田店は大変貴重な存在です。近くは河津に段間遺跡があり、小規模ながら小学校の一室が資料室になっています。伊豆には他に中伊豆の歴史民俗博物館があると聞いています。
 


稲取の昔を少しだけかじった私は最近、かねてから稲取にも歴史民俗資料館、博物館が欲しいと思い始めていました。ポート黒田さん所蔵の資料以外にも、どこかにオタカラが眠っているかも知れません。公に歴史民俗博物館ができたら、あるいはそうした物が日の目を見るかも知れません。是非、関係者の方々に一考して欲しいと思います。


イノシシの解体2012/07/09

入谷から農免道路を河津へ向い、伊豆見高入谷高原温泉の手前で国道135号方面へ左に折れ、暫く行ったところでイノシシがパワーショベルにぶら下がっているのを見つけました。

既にイノシシのオナカは縦に切り裂かれ、内臓は取り出されてバケツの中に入っていました。年配の方と若い人がいて、周りに飛び散った血を水で流しているところでした。これから皮を剥ぐと言います。

鉄砲で捕獲したのかと聞くと、ワナを使ったのだそうで、7月から9月までは許可されているとのことでした。当局から増えすぎたシシの駆除要請がきているそうです。

ただし、捉えた獲物は全部猟犬に与えてしまうと言います。この時期のイノシシは脂肪がついておらず、人間が食べるのには美味くないようです。実際、この獲物は今まで見た中では細身の体でした。

これからどういうふうにして皮を剥ぐのか興味はありましたが、見るに耐えない気がしてその場を離れました。

お崎ころがし2012/07/11

稲取岬
久し振りに風呂場でお会いしたUさんは未だ現役の仕事人なのに、今日はお休みのようです。たった今、草刈りをしてきたとのこと。東町の八幡神宮の参道から境内までの草取りです。彼は現在は田町地区の住人ですが、今でも実家がある東町のイベントに参加しているらしい。

稲取ではもう既にお祭りモードになってきているのです。船の大半は船揚場に上がって、中には船底の掃除をしている人もいます。夕方になると、太鼓の音が聞こえて参ります。練習にも熱が入っているようです。

折角お会いした地元のUさんに質問を一つしてみました。“お崎ころがし”の場所はどこか。以前、“立野”で会ったオバサンが、自信がないがと言って答えてくれた場所を確認したかったのです。やはり、灯台から“りゅうごんさん”に下る辺りを言うとのことでした。

岬の先端に転がるようにして下る道があったということなのでしょうが、立野の台地から磯へ降りる道が他にもう一本あったと聞いて驚きました。立野の台地を東西に走る道が西端で北へ向かう部分が降り口だそうです。

地形を見ると、ちょっとした谷間に当たります。今は畑になっている先はブッシュで覆われていますので、多分道はないのでしょうが、この辺りは磯までそれほどの高度はなさそうです。それはともかく、その降りた磯には温泉がわき出ていたと聞いてまたまた驚きました。実は以前にある方から聞いたことがあったからです。

次回、“はなれ”の磯周りをするときにはその辺りを入念に調べてみることにしましょう。

ソテツの花2012/07/12

ソテツの雄花
撮影した写真をファイルごと整理していたら、一週間前の7月6日に撮ったソテツの花が目を惹きました。志津摩遊歩道を歩いてきて、ホテル銀水荘のプールサイドの植え込みに咲いていました。あまりにも立派なので撮っておいたものです。

幹の上にチョコンと載って、まるで何かの飾り物のようです。表面に鱗状のものがたくさんありますので、これは雄花なのでしょう。成長すると松かさのように割れて、中から精子を吐き出すらしい。

ソテツと云えば、去年下田警察署のカナリー椰子をソテツと間違えたことを思い出します。それも、下田のある方からコメントを頂いて初めて知り得たのです。それまでは椰子も蘇鉄も漠然と同じようなものと思っていたのですから何をかいわんやですね。

蘇鉄の実については、役場の玄関前の植え込みで初めて赤い実を見たときは感動したものでした。これが、あの、“赤いソテツの実も熟れる頃・・・〽 ”の赤い実だ!

今花が咲いているのですから、秋には実を付けるのでしょう。どんな実を付けるか楽しみです。