伊豆稲取便り

去年、キヌサヤエンドウが出来た畑が一旦更地のように均され、長い間放置されたまま雑草が伸び放題になっていました。今年は休ませるのかなと思っていたら、夏の初めに雑草がきれいに取り除かれ、畝が何列も出来て、そのうちに白いマルチシートが被せられ、その後、丸く開けた小さな穴からいつの間にか芽が出てきて、今ではかなり大きくなっています。

先週は少し離れたミカン畑から風よけのマキの木の頭を伐ってきて、この畑の縁に立て、ちょっとした垣根にしていました。イノシシよけかなと思っていたら、そうではなく農家の方の説明は、車道のコンクリートが熱を帯びて作物に影響を与えるから、これを遮断するために並べ立てたと言う。

去年の暑さと、今年もつい最近まで暑さが続いていたのでこの処置をとったが、天気は皮肉にも急に涼しくなってきた、と苦笑いです。気温が落ち着けば、いずれは取り外すつもりだそうです。そういえば、電柵が取り付けられているので、イノシシ対策はしてあったのです。

それにしても、キヌサヤエンドウの成長に、隣接する車道の熱気が影響するなんて考えてもいなかっただけに驚いています。しかしながら、畑が出来上がってゆくプロセスが一つ一つ確実に次の段階に移ってゆくところは、芸術作品にも似て見事なものだなあ、と感心した次第です。