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入谷口~八丁池口その22015/09/25

取り付き点から行く手を見上げると、深い草が踏み跡を完全に消している。この時期は当然の状況なのだが、たった今までイメージ出来ていなかった。山焼きの後に来るべきだったと後悔しても遅い。

 

とにかく、ステッキに頼ってバランスをとりながら、深草を分けてゆく。途中からついに林の中へ逃げ込み、木の枝をかいくぐって高度を上げていった。強烈な獣の臭い。

 

尾根に近い所からまた深草に踏み込んで、あとは忍の一字でひたすら上を目指す。やっとの思いで尾根に乗り、荒い呼吸をくりかす。稲取港を下に見て、爪木崎を遠望するも、薄く靄がかかってすっきりしない。

 

再び気を取り直して大みよの山頂を目指す。途中の獣のヌタバは土俵のような裸地を草が取り囲んでいた。もはや確固とした地歩を占めたようだ。結局、大みよの山頂近くまで深草に悩まされた。そこからは中の段との鞍部まで草が刈りこんであった。

 

駐車場やトイレがあるパラグライダーのランディングスポットから重低音が響いてきた。野外演奏会でも開かれているのかな?車もかなり並んでいる。中の段の手前で遊歩道に降りることにした。もう既に足の筋肉が硬直している。

 

三筋山の山頂直下の駐車場では工事が行われていた。ススキ狩りのイベントを控えて整備しているようだ。大段まで上り詰めると、風車が幾つも現れた。山頂に立つと、ゴーゴーと風切り音が耳に届いてどうも落ち着かない。若いカップルが上がってきた。彼等は風車だらけの山をどう見ているのだろう?

 

風車は尾根に沿って北へ天城山の方向に点々と続いていた。東に目を移すと、奈良本の風車群と浅間山の尾根の3基。天城山の南側の山麓はとうとう風車だらけになってしまった。

 

三筋山の更に北へつづく尾根も既に風車が支配している。これからそこを辿らねばならないが、深草に悩んだ分、時間も体力も八丁池までは無理と悟る。
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