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稲梓から蓮台寺へ②2012/10/06


箕作の二股からは規模の大きい田園風景が展開します。先日の台風が吹き荒れたのでしょうか、倒れている稲が見られました。


相玉のコンビニで食糧を仕入れます。コンビニのおやじさんは蓮台寺に行くならと、今やってきた道を指さしています。この先の横川から入るつもりだと言うと、車なら途中でゴーストップ。その先は昔は通れただろうが、今は歩く人はいないのではないかという。当然、道はあるかないか分らないと言います。少し不安になりました。
 


台風が過ぎた後のじりじりした暑い日差しが戻ってきて、街道歩きには少し酷か、と思いながらも、きのう一日家に閉じこもっていたお蔭で気持ちだけは前向きです。やがて、バス停「庚申堂前」に着きました。そこの上に長い石段があります。本日初めての見どころ。面倒がらずに上がってゆきます。
 


この石段はお年寄りには無理ではないかと思えるほど急で奥行もありません。やっと境内に上がると、正面建物の柱に結び付けられた「伊豆八十八か所霊場」と書かれた旗が風に踊っていました。



境内の入り口右には枝を茂らせたイチョウの大木が天を衝いています。そして、正面の建物から左に回廊まで付いてもう一つの建物に繋がっています。右には独立したお堂が二つ建っていました。宿坊付きの庚申堂といった風情です。


由緒のある庚申堂に違いないと帰宅してからマピオンの地図を見ると、龍門院庚申堂という名前であることが分かりました。昔は多くの信者が出入りするお堂だったことを思わせます。裏手に回ると、少し上がったところに道が街道から上がってきていました。参道の石段の上下が危ないと感じた人は裏手から境内に回ると良いでしょう。
 


思いがけず古刹を覗くことが出来て、この小さな旅のさい先を飾れた気分になりました。この辺の街道は稲生沢川側に歩道があるので安心して歩けます。ただし、きょうは日差しが強く、日陰もありません。
 


下田セントラルホテルを過ぎた左手に「おふくろまんじゅう」の店がありました。店の奥でオバサンたちがお饅頭をつくっています。他に野菜の販売もしています。ここのお饅頭の評判は前から聞いていました。手ごろな3個入りを買いました。


陽気なカウンターのオバサンは、昔は蓮台寺へ相玉から山を越して行ったものだと教えてくれました。何でも、ここで作った醤油を蓮台寺で売りさばいたとか。また、北校(下田高校)へも子どもたちが通ったとのこと。しかし今は道がどうなっているかわからないとも。
 


お客が立ち寄って、「また来るからよ」と言いながら車で引き上げてゆきました。松崎へ観光でもしてきた帰りでしょうか。人気のある店です。きっとオバサンたちの人柄も買われているのでしょう。